令和5年度(2023年度) 伊方原子力発電所からの異常通報連絡伊方3号機 出力領域中性子束計器の不具合

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通報連絡日時:2023年11月22日12時04分
県の公表区分B

伊方発電所から通報連絡のあった異常について

異常の区分

管理区域該当:外 国への報告:なし

異常の内容

11月22日(水曜日)12時4分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。

  1. 伊方発電所3号機は通常運転中のところ、出力領域中性子束を測定する計器4チャンネルのうち1チャンネルについて、11時21分、表示に不具合があるため点検が必要と保修員が判断した。
  2. なお、この事象によるプラントへの影響及び環境への放射能の影響はない。
  3. 今後、詳細を調査する。

異常の原因及び復旧状況

四国電力株式会社から、その後の状況等について、次のとおり連絡がありました。

    • 第2報:11月22日(水曜日)15時10分
      1. その後、出力領域中性子束を測定する計器を点検するため、4チャンネルある回路のうち1チャンネルを、11月22日15時2分、停止した。
      2. これにより、同時刻に、原子炉施設の保安規定に定める運転上の制限※から逸脱したと判断した。
      3. 停止した回路は4チャンネルのうち1チャンネルであり、他のチャンネルで原子炉を監視できている。
      4. 今後、詳細を調査する。
  • 第3報:11月22日(水曜日)16時59分
    1. 当該計器の点検を行い、絶縁増幅器の取替えを実施し、回路を復旧した。
    2. その後、計器の表示が正常に復帰したことを確認したことから、11月22日16時30分に運転上の制限の逸脱から復帰し、通常状態に復旧した。
    3. 今後、詳細を調査する。

※保安規定では、安全機能を確保するために必要な機器の系統等を「運転上の制限」として定めており、出力領域中性子束の回路4チャンネルを確保することを求めている。

県では、原子力センターの職員を伊方発電所に派遣し、現場の状況等を確認しています。

推定原因等

伊方発電所3号機は通常運転中のところ、出力領域中性子束を計測する回路の4チャンネルのうち1チャンネル(以下「当該チャンネル」という。)について、中央制御室に設置している指示計の表示に不具合があることから、点検が必要であると保修員が判断した。

その後、点検のため当該チャンネルを隔離したことから、112215時2分、伊方発電所原子炉施設保安規定に定める運転上の制限から逸脱した。

その後の点検により、当該チャンネルの炉外核計装盤の絶縁増幅器(以下「当該増幅器」という。)に不具合があることを確認したため、当該増幅器を予備品に取り替え、当該チャンネルの指示計の表示が正常になったことを確認したことから、同日1630分に運転上の制限の逸脱から復帰し、通常状態に復旧した。

なお、本事象によるプラントへの影響及び周辺環境への放射能の影響はなかった。

その後の詳細な調査の結果、当該増幅器のヒューズ口金部において、設置環境等による複合的な要因でエレメントに金属疲労が発生し、エレメントが引張応力に耐えることができず断線が発生した事象であると推定した。

対策

  1. 当該増幅器については、予備品との取替えを実施した。
  2. 炉外核計装盤で4定検(約6年)毎の取替えを計画しているヒューズについて、念のため、次回の伊方発電所3号機第17回定期事業者検査(令和6年7月開始予定)において取替えを実施する。
  3. 金属疲労による断線のリスクを低減させるため、取替え作業における機器破損のリスク等も総合的に判断し、炉外核計装盤で4定検(約6年)毎の取替えを計画しているヒューズについては、交換周期を現状の4定検(約6年)毎から3定検(約4年)毎に短縮するように見直しを実施した。

県の公表

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