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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 令和5年度(2023年度)
- 伊方3号機 エタノールアミン排水処理装置の異常停止
- 通報連絡日時:2024年2月29日3時24分
- 県の公表区分C
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:外 国への報告:なし
異常の内容
2月29日(木曜日)3時24分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 伊方発電所3号機は通常運転中のところ、ETA(エタノールアミン)排水処理装置の異常を示す信号が発信し、現場を確認したところ装置が停止していることを確認した。
- なお、この事象によるプラントへの影響及び環境への放射能の影響はない。
- 今後、詳細を調査する。
異常の原因及び復旧状況
2月29日(火曜日)16時32分、四国電力株式会社から、復旧状況等について、次のとおり連絡がありました。
- 調査の結果、整流器の温度が高くなったことによりETA排水処理装置が停止したこと、及び整流器が設置されている部屋の空調装置が停止していることを確認した。このため、空調装置の停止により室温が上昇し、整流器の温度が上昇したことにより当該処理装置が停止したものと推定した。
- 空調装置は、通常3台中2台が運転するよう、3か月に1回、自動で切り替える設定としているが、切替えの設定が適切ではなかったことから、設定を見直し、正常に運転できることを確認した。
- その後、ETA排水処理装置を起動し、運転に問題ないことを確認した。
- 今後、詳細について調査する。
県では、原子力センターの職員を伊方発電所に派遣し、現場の状況等を確認しています。
推定原因等
伊方発電所3号機は通常運転中のところ、エタノールアミン排水処理装置(以下「ETA排水処理装置」という。)の異常を示す信号が発信したことから、現場を確認したところ、当該処理装置が停止していることを確認した。
その後、整流器の温度が高くなったことによりETA排水処理装置が停止したこと、及び整流器が設置されている部屋(以下「整流器室」という。)の空調装置が停止していることを確認したことから、空調装置の停止により整流器室の室温が上昇し、整流器の温度が上昇したことにより、当該処理装置が停止したものと判断した。
その後、各空調装置の運転時間を平準化する目的で3か月に1回の頻度で2台ずつ順番に運転機の切り替えを自動で行う設定が、うるう年の2月29日を運転スケジュールの設定に反映できていなかったことから、設定を見直し、正常に運転できることを確認した。
なお、本事象によるプラントへの影響及び周辺環境への放射能の影響はなかった。
その後の詳細な調査の結果、空調装置及び空調装置制御盤は正常に動作していたが、空調装置(3台)を集中制御しているタイムスイッチの切り替えスケジュールに、うるう年の2月29日を適切に設定できておらず、2月28日23時59分にそれまで運転していた2台の空調装置を停止し、整流器室の室温が上昇し、整流器の温度が上昇したことにより当該処理装置が停止したものと推定した。
対策
- 3か月毎にある当該空調装置の運転切替えの設定について、日付を跨がない日中に実施する設定に変更した。
- 自動制御のスケジュールを設定する際は、うるう年や祝日等特殊な暦を考慮した適切な設定とする旨、標準発注仕様書に反映する。また、工事担当課は、納入仕様書や現地目視にて適切な設定がなされていることを確認する。