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- 伊方原子力発電所からの異常通報連絡
- 令和5年度(2023年度)
- 伊方2号機 燃料取替用水タンクポンプ出口ライン弁からのほう酸水の漏えい
- 通報連絡日時:2024年3月14日1時55分
- 県の公表区分A
伊方発電所から通報連絡のあった異常について
異常の区分
管理区域該当:内 国への報告:なし
異常の内容
3月14日(木曜日)1時55分、四国電力株式会社から、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。
- 伊方発電所2号機は廃止措置中のところ、運転員が燃料取替用水タンクポンプ出口ライン弁からほう酸水が析出し床下まで滴下していることを確認した。
- 今後詳細を調査する。
- なお、この事象によるプラントへの影響及び環境への放射能の影響はない。
異常の原因及び復旧状況
四国電力株式会社から、その後の状況等について、次のとおり連絡がありました。
- 第2報:3月14日(木曜日)9時6分
- 現場を確認した結果、当該弁や配管、床面にほう酸の析出はあったものの、連続的なほう酸水の漏えいはないことを確認した。
- その後、析出したほう酸の拭き取りを実施し、当該弁の弁蓋と弁箱の合わせ面からほう酸水が漏えいした跡があることを確認した。
- このため、当該部のボルトの増し締めを行い、燃料取替用水タンクポンプを運転し、漏えいがないことを確認した。
- なお、漏えいしたほう酸水の放射能量は検出限界値未満であり、漏えい量は、約150ミリリットルと推定した。
- 今後、詳細を調査する。
- 第3報:3月15日(金曜日)17時30分
- 当該弁の分解点検を実施したところ、弁の構成部品であるダイヤフラムに傷があることを確認したため、当該部品の取り替えを実施した。
- その後、燃料取替用水タンクポンプを運転し、漏えいがないことを確認したことから、通常状態に復旧した。
- 今後、詳細を調査する。
県では、原子力センターの職員を伊方発電所に派遣し、現場の状況等を確認しています。
また、本事象について、原子力規制庁に確認したところ、法律に基づく報告対象には該当しないとの判断でした。
推定原因等
燃料取替用水タンクポンプが運転状態のまま、燃料取替用水タンクポンプ出口ライン弁(以下「当該弁」という。)の下流側弁及び当該弁の順番で弁を閉止したことにより、弁と弁の間の配管において、ほう酸水が燃料取替用水タンクポンプの運転圧力の状態で封じ込められ、建屋内の温度上昇に伴い、配管内圧が上昇し、当該弁のダイヤフラムが損傷したことで、ほう酸水が漏えいしたものと推定した。
対策
- 当該弁のダイヤフラムを新品に取り替えた。
- 燃料取替用水タンクのほう酸水を使用済燃料ピットへ補給するための配管系について、補給停止操作時に燃料取替用水タンクポンプの運転圧力が封じ込め状態となることを防止するため、当該弁の下流側の弁を通常開とする系統構成に変更する。