令和6年度(2024年度) 伊方原子力発電所からの異常通報連絡伊方3号機 エタノールアミン排水処理装置の電解液ポンプの不具合

一覧に戻る
通報連絡日時:2024年10月16日10時37分
県の公表区分C

伊方発電所から通報連絡のあった異常について

異常の区分

管理区域該当:外 国への報告:なし

異常の内容

10月16日(水曜日)10時37分、四国電力株式会社から、別紙のとおり、伊方発電所の異常に係る通報連絡がありました。その概要は、次のとおりです。

  1. 伊方発電所3号機は定期事業者検査中のところ、エタノールアミン排水処理装置の電解液ポンプAが自動停止したことから、当該ポンプのハンドターニングを実施した結果、保修員が当該ポンプの分解点検が必要と判断した。
  2. なお、この事象によるプラントへの影響及び環境への放射能の影響はない。
  3. 今後、詳細を調査する。

異常の原因及び復旧状況

四国電力株式会社から、その後の状況等について、次のとおり連絡がありました。

  • 第2報:10月17(木曜日)1533
    1. 電解液ポンプAの分解点検を実施したところ、モータ軸に固定している駆動ユニットがポンプケーシングと接触した痕があることを確認した。接触した原因は、駆動ユニットとモータ軸を固定するネジが緩み、駆動ユニットの位置がずれたことによるものと推定した。
    2. 今後、電解液ポンプAの部品の取替えを計画するとともに詳細を調査する。
  • 第3報:10月30日(水曜日)15時12分
    1. 電解液ポンプAの部品を取り替え、試運転を実施し、運転状態に問題がないことを確認したことから、通常状態に復旧した。
    2. 今後、詳細を調査する。

県では、原子力センターの職員を伊方発電所に派遣し、現場の状況等を確認しています。

推定原因等

当該電解液ポンプの駆動マグネットを電動機軸に取り付ける際に、止めねじの締め付けが不足したこと、及びポンプ運転中の振動やポンプの起動停止の影響で止めねじが緩み、駆動マグネットが磁力によりポンプ側にあるリアケーシング押えに引き付けられ、駆動マグネットがリアケーシング押えと接触し、その状態のまま運転を継続したことで電動機に負荷がかかり、電流が増え、電動機の保護装置が動作して自動停止したものと推定した。

また、マグネット式ノンシールポンプの駆動カップリングは、駆動マグネットと従動マグネット(マグネットキャン)の磁力が強く引き付けられるため、運転中に止めねじが緩まないよう、締め付け管理や止めねじへの接着剤使用の条件が取扱説明書に記載されていたが、本事項を作業要領書に記載していなかったことも本事象が発生した要因であると推定した。

対策

  1. 当該ポンプの損傷した部品(駆動マグネット、リアケーシング押え、リアケーシングカバー、止めねじ)を新品に取り替えるとともに、駆動マグネットの取り付けにおいて、止めねじに接着剤を塗布し、メーカ推奨の締め付けトルクで止めねじの締め付けを実施した。
  2. 電動機出力5.5kW未満の当該ポンプを含む同構造のポンプ(8台)について、駆動マグネットの取付けにおいては、止めねじに接着剤を塗布し、メーカ推奨の締め付けトルクで止めねじを締め付けることを標準作業要領書に追記した。
  3. 当該ポンプと同構造のポンプのうち、現地で駆動マグネットを取り外したポンプ(3台)について、止めねじに接着剤を塗布し、メーカ推奨の締め付けトルクで止めねじの再締め付けを実施した。
  4. 作業要領書の作成時は、メーカ取扱説明書等に記載されている点検作業に必要な管理すべき項目や注意事項について確認し、作業要領書に確実に取り込むよう社内規定に記載する。

県の公表

GET Adobe Acrobat Reader
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、
Adobe Acrobat Readerが必要です。
Adobe Acrobat Readerをお持ちでない方は、
バナーのリンク先から無料ダウンロードしてください。
異常通報連絡 メニュー
ページの先頭へ