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伊方原子力発電所 環境安全管理委員会 開催概要
1 日時
平成14年3月28日(金曜日)13時30分~15時00分
2 場所
愛媛県庁第一別館11階大会議室
3 出席者
委員21名(別紙名簿のとおり)
4 議題
(1) 平成14年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査計画について
(2) 平成14年度伊方原子力発電所温排水影響調査計画について
(3) 伊方発電所の高燃焼度燃料の採用計画等について
5 報告事項
(1) 伊方発電所の定格熱出力一定運転の導入について
(2) 伊方発電所2号機の蒸気発生器取替工事結果について
6 審議等の内容(全部公開)
定刻になり、開会
事務局
それでは開会にあたりまして矢野副知事から、ご挨拶を申し上げます。
矢野副知事
(挨拶)
事務局
それでは議事に入ります。進行は矢野会長にお願いします。
矢野会長
それでは、議事に入ります。はじめに、議題1の平成14年度の伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査計画及び議題2の温排水影響調査計画につきまして、一括して事務局から説明をお願いします。
事務局
(【資料1】により環境政策課長が説明)
(【資料2】により水産課技術課長補佐が説明)
矢野会長
ただいまご説明申し上げました両調査計画につきましては、本年度の計画と同様の内容となっておりますが、技術専門部会でご検討いただいておりますので、濱本部会長さんの方から、部会の意見のご報告をお願いいたします。
濱本部会長
先週行われました技術専門部会で検討しました結果、両計画とも適切であるという集約意見を得ております。
矢野会長
ありがとうございました。両調査計画につきまして、何かご意見、ご質問はございませんでしょうか。
得能委員
この放射線の調査計画等につきましては、東海村の臨界事故を踏まえて強化されており、本当に我々地元としても、安心しておるものでございますが、来年度も引き続きそのような計画となっておるようですので適正なものと考えられます。ただ、放射線の測定機器等については、今後どのような計画で更新を行っていくのかお聞かせ願います。
事務局
放射線の測定機器等につきましては、整備費が国の交付金でございますことから、国の処分の制限期間や、実際の測定機器の使用状況、あるいは老朽化の程度等も勘案いたしまして、県の方では5年ごとの整備計画を策定しております。そして、継続的に、また安定的に測定体制が維持できるように、また緊急時の即応体制もとれるように機器の更新を順次行っているところでございます。また、測定器の更新にあたりましては、より精度の良いものや操作性の優れたものを順次採用いたしておりまして、特に平成12年度におきましては、蛍光ガラス線量計でございますとか、誘導プラズマ質量分析計等を整備いたしましたように、モニタリング指針等で新しく採用された測定器等についても、積極的に採用する方針で臨んでおりますので、よろしくご理解をお願いしたいと思います。
矢野会長
他にご意見等ございませんでしょうか。
ご意見もないようですので、当委員会といたしましては、議題1、2の両調査計画については、適切である旨意見をとりまとめて、知事に報告させていただきたいと思いますが、ご了承いただけますでしょうか。
(各委員異議なし)
それでは、そのようにさせていただきます。
次に議題3の伊方発電所の高燃焼度燃料の採用計画等について、ご審議いただきたいと思います。まずはじめに、経済産業省原子力安全・保安院の方から、高燃焼度燃料の検討経過等につきまして、ご説明をお願いします。
経済産業省原子力安全・保安院
(【資料3-1】に基づき説明。)
以上、私どもといたしましては、伊方発電所におきまして、ステップ2燃料を本格的に採用していくこと、それ自身について安全性の大きな問題はないと考えておりますけれども、具体的な原子炉のひとつひとつの安全性につきましては、設置変更許可が出て参りますれば、その時点できちんと対応し判断をしていきたいと考えております。
矢野会長
ありがとうございました。
続きまして、四国電力から、伊方発電所における高燃焼度燃料の採用計画等についてご説明をお願いします。
四国電力
(【資料3-2】に基づき説明。)
矢野会長
ありがとうございました。ただいまの国及び四国電力の説明に対しまして、何かご意見、ご質問はございませんでしょうか。
大元委員
使用済燃料の発生量が少なくなるということで、計画的段階的に進めてきており、ただいまの国の説明では、実証試験を踏まえて国の小委員会で、基本的な安全性が確認されているということでありますが、まず、伊方発電所の採用計画については、国の安全審査を受けることとしてはどうでしょうか。安全の上には安全を重ねてもらったらと思います。
事務局
安全審査においては、国による厳正な審査が行われることとなっておりますが、国への安全審査の申請につきましては、本日の会議の結果を踏まえ対応したいと考えております。
矢野会長
よろしいでしょうか。他にはございませんでしょうか。
なお、本件につきましても、技術専門部会の方でご検討いただいておりますので、濱本部会長さんの方から、部会意見のご報告をお願いします。
濱本部会長
技術専門部会の集約意見をご報告いたします。
高燃焼度燃料の採用は、使用済燃料の減少及びウラン資源の節約につながるものであって、国の総合資源エネルギー調査会の原子炉安全小委員会において、安全性ということが基本的に確認され報告されておりますので、この件につきまして国の安全審査を受けることは適切であるという意見を集約しております。
矢野会長
ありがとうございました。
それでは、地元伊方町の中元町長さん、ご意見がございましたらお願いします。
中元委員
高燃焼度燃料につきましては、計画的、段階的に開発が進められているものでありまして、国の小委員会で基本的な安全性が確認されており、国内の沸騰水型炉、あるいは海外の加圧水型炉でも安全に使用されていることから、伊方発電所の採用計画については国の安全審査を受けた後に、改めて、先ほど大元委員さんのご意見に対して、事務局がお答えになられましたように、この委員会で審議をすれば良いのではないかと思っております。国におかれましては厳正に審査をしていただきますようにお願いしたいと思います。
矢野会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの技術専門部会のご報告や、これまでのご議論を踏まえまして、議題3の伊方発電所の高燃焼度燃料の採用計画等につきましては、使用済燃料の減少やウラン資源の節約に資するものであり、総合資源エネルギー調査会小委員会において、安全性に基本的な問題がないとの報告がなされていることから、国の安全審査を受けることは妥当である旨の意見を取りまとめ、知事に報告させていただきたいと思いますがご了承いただけますでしょうか。
(各委員異議なし)
それでは、そのようにさせていただきます。
以上で議題の審議を終わりまして、次に報告事項の伊方発電所の定格熱出力一定運転の導入につきまして、ご検討をお願いします。
はじめに、経済産業省原子力安全・保安院から、定格熱出力一定運転の安全性及び四国電力の健全性評価の確認結果についてご説明をお願いします。
経済産業省原子力安全・保安院
(【資料4-1】に基づいて説明)
以上がいわゆる発電機としての安全面の評価結果と、それから温排水上の影響の評価結果でございますけれども、私どもとしては、どちらとも問題がないと考えておりまして、すでに九州電力では現実にこの運転に問題なく入っておるところでございます。
矢野会長
ありがとうございました。
続きまして、四国電力から、伊方発電所の定格熱出力一定運転の実施について、ご説明を願いします。
四国電力
(【資料4-2】に基づいて説明)
矢野会長
ありがとうございました。
ただいまの説明に対しまして、何かご意見、ご質問はございませんでしょうか。
片山委員
定格熱出力一定運転につきまして、安全性については、先ほどの説明で大体わかりましたが、海水温については、冬の場合は少し上がるという説明であったかと思います。先程、伊方原子力発電所温排水影響調査計画の説明がありましたが、この定格熱出力一定運転を始めた場合には、もう少し冬場については、温排水影響調査について強化することを考えておられるのか、お教えください。
事務局
定格熱出力一定運転ということでございますが、私どもの方といたしましても、先ほどご承認をいただきました来年度の温排水影響調査計画の中で、実施時期を検討いたしまして、最大の電気出力時の温排水の影響につきましてはきちんと確認をして、当委員会に、またご報告させていただきたいと思います。
矢野会長
他にご意見、ご質問ございませんでしょうか。
本件につきましては、技術専門部会の方でもご議論いただいておりますので、濱本部会長さんからご報告をお願いします。
濱本部会長
定格熱出力一定運転につきましての検討結果でありますが、第一番目に、原子炉の安全性に関係するものではなく、蒸気タービンや電気設備の健全性については、国において確認されていることから、安全性には問題はない。第二点として、温排水の影響については、従来の評価の範囲内であるが、来年度の調査計画において、最大電気出力時の調査を実施し、周辺環境への影響を確認することが望ましい。以上でございます。
矢野会長
ありがとうございました。
それでは地元伊方町の中元町長さん、ご意見がございましたらお願いいたします。
中元委員
定格熱出力一定運転につきましては、先ほどの国の説明のとおり、二酸化炭素の削減や、化石燃料の節約にもつながるものであり、設備の健全性も国において確認されていることから、安全性を確保しながらエネルギーや環境にも配慮できる運転方式であると思います。四国電力においては、運転員の教育訓練の充実や、機器類の経年変化などの対応を適切に行った上で実施していただきたいと思います。また、国においても実施にあたっては、伊方発電所の安全、安定運転の実施を確認していただくよう要望いたします。
矢野会長
それでは、これまでの各委員のご意見及び技術専門部会のご判断を踏まえまして、伊方発電所の定格熱出力一定運転の実施については、設備の健全性等については国において確認されており、安全性に問題はないと考えられるが、四国電力株式会社においては、来年度の温排水影響調査計画において、周辺環境への影響を確認することが望ましい、との判断とさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(各委員異議なし)
それでは、そのようにさせていただきます。
最後に、伊方2号機の蒸気発生器取替工事につきましては、昨年9月からの定期検査において、計画どおり実施されましたが、四国電力から、工事の実施結果について、ご報告をお願いします。
四国電力
【資料5に基づき説明】
矢野会長
ありがとうございました。
以上で本日の審議事項は全て終了いたしました。委員の皆様には長時間に亘り、熱心にご審議いただきましてありがとうございました。
[委員会事務局]
県民環境部環境局環境政策課原子力安全係
電話番号:089-941-2111(内線2443)
ファックス番号:089-931-0888
伊方原子力発電所 環境安全管理委員会 次第
日時 平成14年3月28日(木曜日)13時30分~
場所 県庁第一別館11階大会議室
1 開会
2 議題
(1) 平成14年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査計画について
(2) 平成14年度伊方原子力発電所温排水影響調査計画について
(3) 伊方発電所の高燃焼度燃料の採用計画等について
3 報告事項
(1) 伊方発電所の定格熱出力一定運転の導入について
(2) 伊方発電所2号機の蒸気発生器取替工事結果について
4 閉会
資料目次
- 1 平成14年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査計画(案)
- 2 平成14年度伊方原子力発電所温排水影響調査計画(案)
- 3-1 PWR燃料の高燃焼度化(ステップ2)及び燃料の高燃焼度化に係る安全研究の現状と課題について(原子力安全・保安部会原子炉安全小委員会)
(パワーポイントによる説明資料) - 3-2 伊方発電所高燃焼度燃料(ステップ2)の採用計画等について(四国電力株式会社)
- 4-1 定格熱出力一定運転の安全性について(原子力安全・保安部会原子炉安全小委員会)
(原子炉の定格熱出力一定運転に伴う温排水に係る影響の評価について(原子力安全・保安院)
(パワーポイントによる説明資料) - 4-2 伊方発電所定格熱出力一定運転の実施について(四国電力株式会社)
- 5 伊方発電所2号機蒸気発生器取替工事実施結果について(四国電力株式会社)
- 6 伊方原子力発電所環境安全管理委員会委員名簿
- 7 伊方原子力発電所環境安全管理委員会設置要綱
- 8 伊方原子力発電所環境安全管理委員会傍聴要領