平成17年度(2005年度) 伊方原子力発電所環境安全管理委員会の開催状況 伊方原子力発電所 環境安全管理委員会議事録(2005年10月26日開催)

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伊方原子力発電所 環境安全管理委員会 開催概要

1 日時

平成17年10月26日(水曜日)13時30分~16時05分

2 場所

愛媛県庁第一別館11階会議室

3 出席者

委員18名(別紙名簿のとおり)

4 議題

(1) 副会長選任について
(2) 平成16年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果について
(3) 平成16年度伊方原子力発電所温排水影響調査結果について

5 報告事項

(1) 伊方3号機プルサーマル計画等に係る原子炉設置変更許可申請の1次審査結果について
(2) 原子力政策大綱について
(3) 平成16年度伊方発電所異常時通報連絡状況について

6 審議等の内容(全部公開)

(定刻になり、開会)

事務局

前回委員会以降に、委員に就任頂きました委員の御紹介をさせていただきます。
伊方町長の畑中委員さんです。
伊方町議会議長の高岸委員さんです。
八幡浜市議会議長の宮本委員さんは、本日、所用のため御欠席です。副議長の二宮様に代理出席いただいています。
それでは、会長であります吉野内副知事から、挨拶を申し上げます。

吉野内会長

(挨拶)

事務局

本会議の議長につきましては、委員会設置要綱第6条の規定によりまして、会長が務めることとなっておりますので、これから先の議事進行につきましては吉野内会長にお願いしたいと思います。

吉野内会長

お手元に会議次第等を配布していると思いますが、これに従いまして議事を進めてさせていただきたいと思います。まず最初の議題ですが、現在当委員会の副会長が空席となっております。本委員会の設置要綱によりますと、副会長は委員の互選となっております。いかが取り計らいましょうか。

大元委員

この委員会ができた当初から、副会長は伊方町長にお願いしていることから、従来どおり、地元の畑中伊方町長にお願いしたらと思いますので、委員の皆さまにお諮りしていただけたらと思います。

吉野内会長

只今、大元委員から、副会長に畑中委員にとの御発言がありましたが、いかがでございましょうか。
(賛成の発言)

吉野内会長

それでは、畑中委員は副会長の席にお着きいただきたいと思います。

畑中副会長

只今、副会長に選任いただきました伊方町長の畑中でございます。大変恐縮ではございますが、副会長の使命を全うしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

吉野内会長

続きまして、議題2の平成16年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果および議題3の温排水影響調査結果につきまして、一括して事務局から御説明をお願いします。

近藤原子力安全対策推進監

それでは、平成16年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果につきまして、御説明申し上げます。
(【資料1】に基づき、環境放射線等調査結果について説明)

鶴井水産課長

(【資料2】に基づき、温排水影響調査結果について説明)

吉野内会長

ありがとうございました。この両調査結果につきましては、技術専門部会で検討いただいております。濱本部会長から、部会意見の御報告をお願いいたします。

濱本部会長

両調査結果につきまして、技術専門部会で検討致しました結果、両調査結果とも過去の調査結果と比較して同じ程度であり、問題となるものは認められない旨、意見をまとめましたので報告させていただきます。

吉野内会長

ありがとうございました。只今、部会長からも報告がございましたが、両調査結果について、御意見、御質問がございますでしょうか。

吉野内会長

御質問もないようでございますので、議題2、3の両調査結果につきましては、当委員会としては、特に問題となるものは認められない旨、意見を取りまとめ、知事に報告させていただきたいと思います。ご了承いただけますでしょうか。
(異議なし)
ありがとうございました。そのようにさせていただきます。
以上で議題の審議は終了いたします。続きまして報告事項がございます。
まず、伊方3号機プルサーマル計画等に係る原子炉設置変更許可申請の1次審査結果についてでございます。
原子炉設置変更許可申請につきましては、平成16年5月10日に、安全協定に基づきまして、県及び伊方町へ事前了解願いが提出されました。そして、6月1日に技術専門部会、6月30日には、当管理委員会におきまして御審議を頂き、県議会の議論や伊方町の意見を踏まえ、11月1日に国への申請を了解したところです。
そして、国の原子力安全・保安院において1次審査がなされ、本年7月27日に原子力委員会及び原子力安全委員会へ諮問されたと聞いております。
本日は、原子力安全・保安院から1次審査結果につきまして御説明いただくこととしておりますので、よろしくお願いいたします。

原子力安全・保安院 鈴木統括安全審査官

原子力安全・保安院で統括安全審査官を努めております鈴木でございます。よろしくお願い申し上げます。愛媛県伊方原子力発電所環境安全管理委員会の委員の皆様方には、平素から私ども原子力安全・保安院の原子力規制行政に対しまして御理解と御協力を賜っておりますことを、この場をお借りしまして厚くお礼申し上げます。
それでは、本日の議題でございます伊方発電所3号機プルサーマル計画等に関わる原子炉設置変更許可申請の1次審査の結果につきまして御説明をさせていただきます。その前に、本日出席をしております原子力安全・保安院の職員を紹介させていただきます。(紹介 略)
これから御説明いたしますパワーポイントの資料および審査結果につきましては、お手元に配布をいたしておりますので、適宜、御参照いただければと思います。これから行います説明につきましては専門的な用語や技術的内容が多々ございますが、極力、御理解いただけますようにわかりやすい説明に心がけたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
それでは、説明させて頂きたいと思います。
(【資料3】に基づき説明)

吉野内会長

ありがとうございました。只今、御説明がございましたが、これに対して御質問等ございましたら承りたいと思います。

三島委員

今回の申請の特徴としては、高燃焼度燃料とモックス燃料を組み合わせていることですが、モックスについては、先行している高浜や玄海で安全性が確認されているという御説明がありました。ステップ2燃料とモックスの組合せということで燃料の健全性等がポイントとなると思います。先ほどの御説明で、特に、燃料の健全性については機械設計で確認され、前回のステップ2燃料を採用された時には、燃料棒の機械設計については改良された計算コードを使用されたということなのですが、今回の申請ではどのようになっているのか、国でどのように審査されたのでしょうか。

原子力安全・保安院 中島安全審査官

今、御指摘のありましたように、2年前に伊方1号から3号機の高燃焼度燃料、ステップ2と申しますが、その申請の時に、燃料棒の機械設計の解析コードを高燃焼度用に改良して、それについて、私ども原子力安全・保安院で妥当性を確認しております。それはウラン燃料について行ったものですが、今回、モックス燃料におきましてもステップ2と同様の高燃焼度用の燃料棒の解析コードを使用し、評価しております。先ほど三島委員がおっしゃられましたとおり、玄海3号と高浜3、4号については高燃焼度用のものではなく、ステップ1燃料で採用しました解析コードでございまして、今回伊方3号で高燃焼度燃料用の解析コードでモックスの機械設計の評価ができるかどうか確認をしたところでございます。確認といたしましては、原子炉の中でモックス燃料を試験的に燃やした燃料等の測定データをもとに、高燃焼度用の改良された解析コードで、その測定値との比較によって妥当な結果を示しているかどうか色々あたりまして、モックス燃料についても高燃焼度用の解析コードで評価できる、予測できると判断をいたしております。

三島委員

その際、計算コードの中にモックス燃料の特性を当然入れられたと思うのですが、資料を見ますと、モックス燃料の最高燃焼度が45000MWd/tということで、当然、燃焼した燃料の特性変化を考慮されていると思うのですが、モックス燃料のどの程度の燃焼度の特性のデータがあるのかお聞かせください。

原子力安全・保安院 中島安全審査官

モックス燃料につきましては、主に海外で照射した燃料がございますが、今、御質問にありました燃焼度の範囲としましては、燃料棒のペレットでは60,000MWd/tぐらいまで燃えた燃料を試験しております。先ほど45,000MWd/tと申しましたのは、燃料集合体の平均が45,000MWd/tでありますが、局所的なペレットでいいますと、60,000MWd/t強まで燃える設計となっておりまして、今回の伊方3号の燃料集合体として45,000MWd/tの範囲の燃焼度までモックス燃料の照射試験のデータをもとに検証されております。

菊池委員

細かいことで恐縮ですが、資料21図の下の出力分布ですが、モックス燃料は、一番端にある燃料についてでしょうか。それとも、その隣にはウラン燃料があるのでしょうか。

原子力安全・保安院 中島安全審査官

今、御指摘の右の図でございますが、左がウラン燃料で右がモックス燃料です。ウラン燃料は17×17のウラン燃料棒から構成される燃料集合体を四角で示しています。

菊池委員

モックス燃料は一番端のモックス燃料の出力でしょうか。

原子力安全・保安院 中島安全審査官

そこには書かれていないのですが、隣にまたウラン燃料があると左と同じようにモックス燃料の右端の出力も少し高くなります。

菊池委員

右側にモックス燃料があると真ん中のモックス燃料の出力分布は、両端が高くなるのでしょうか。

原子力安全・保安院 中島安全審査官

平坦になります。

菊池委員

実際には、そのような配置は、モックス燃料集合体の中央に制御棒が入っているので、そっくりというものはないと思うのですが、制御棒が入っていても同じようになりますか。

原子力安全・保安院 中島安全審査官

PWRの場合は、燃料集合体の中に制御棒を入れます。また、炉心の制御棒挿入位置にはウラン燃料を装荷します。

菊池委員

22図では、中性子吸収材がモックス燃料集合体の中に入っていますが。

原子力安全・保安院 中島安全審査官

中性子吸収材は、制御棒とは違いまして、運転のはじめから、燃料集合体の中に中性子を吸収するものを入れておきます。

菊池委員

それは、ボロンですか。

原子力安全・保安院 中島安全審査官

ほう珪酸ガラス等です。

菊池委員

実際の配置では、その吸収材が入っていても、先ほどの出力分布は似たようになりますか。と言いますのは、下の燃料配置図で見ると純粋なモックス燃料は一番端に行っているのですが、中のモックス燃料には吸収材が入っているわけです。この22図の配置図を見れば、赤色のものは端です。中にあるのは、中性子吸収材が入っているモックス燃料です。先ほどの出力配置図では、端のモックス燃料と解釈してもよろしいでしょうか。

原子力安全・保安院 中島安全審査官

そこは、例としてモックス燃料とウラン燃料が隣り合った時にどのようになるかという概念図です。

菊池委員

右側にウランがあるともう一つ山ができると解釈してもよろしいでしょうか。もちろん、そのような場合でも、大丈夫であると確認されているということでよろしいでしょうか。

原子力安全・保安院 中島安全審査官

そのために、22図の左側のモックス燃料集合体の17×17本のモックス燃料棒のプルトニウム含有率を、例えば、ウランに隣接する周辺部は下げています。逆に、中心部は上げる。そのように出力が平坦になるように設計しています。

有吉委員

事故時の振る舞いについてお聞きします。パワーポイント27図です。発電所周辺の放射線影響を評価されていますが、ステップ2だけの炉心の場合とモックス炉心の場合と変化はどれくらいありますでしょうか。

原子力安全・保安院 古作安全審査官

事故の評価ですが、ここでは参考として、蒸気発生器伝熱管破損事故の一つを取り上げており、それ以外にも、今回の申請においては原子炉冷却材喪失事故や放射性気体廃棄物処理施設の破損というものを行っています。それ以外にも、原子力安全委員会で定められています指針では、燃料集合体の落下、制御棒飛び出しといった事故も想定することとなっていますが、そもそも、事故の解析をする時には、炉心の状況や解析に使う条件を保守的に設定し、保守的な結果になるような条件に設定して行っておりまして、今回のモックスを入れたことによりパラメータがどのように変わるのかとまず考えて解析をスタートさせます。そのパラメータの変わるものといたしましては、全体をチェックしたところ、実際に変わったところというのが、炉心の出力が変動する時のパラメータ、具体的に言いますと実効遅発中性子割合など、出力が変動するところのものであって、放射性物質が外に出るような解析となるところで、重要となるようなパラメータについては従来と変えなくて良いと、もともと、その保守的に設定された範囲内であるということを確認しています。そのようなこともありまして、燃料集合体落下や制御棒飛び出しなどの解析は不要であるとなっており、それ以外の3事象について解析されています。その3事象におきましても、解析条件としてはさほど影響が出てなく、結果はほぼ同等の数字になっています。具体的には申請書に書いている数字は同じであり、その有効数字の下の方の値で変動しているのが実態です。

濱本委員

原子力安全委員会の指針では、モックス炉心については、1/3装荷炉心ではウラン燃料と同じ評価設計でよいとなっています。伊方ではそれより少ない1/4装荷炉心となっていますが、参考までに、その先発では運用自体はどうなっていますか。ウラン含有率や燃焼度といったものについても教えていただきたいと思います。

原子力安全・保安院 古作安全審査官

国内においては、美浜と敦賀において少数体の先行照射を実施したのみであって、軽水炉についてはそれだけでございますが、海外につきましては、95年ぐらいから順次進められており、燃焼も進んだ実績があります。まず、燃焼度についてお話させていただきますと、伊方では一緒に燃やすウランが55,000MWd/tに対して、モックスが45,000MWd/tです。ベルギーにおきましては、まさに伊方と同じウラン燃料の55,000MWd/tまで許可されています。その際のモックス燃料の制限といたしましても、50,000MWd/tと伊方よりも上のものです。それ以外では、フランスが、許可されているウラン52,000MWd/tに対し、モックスでは42,000MWd/tという実績があります。それ以外では、ドイツがモックスで50,000MWd/tという実績があります。装荷割合につきましては、日本では1/4で申請、許可されていますが、フランスにつきましては約31%で運用されており、ドイツでは、一部のプラントでは50%まで許可されているものもあります。プルトニウム含有率は、フランスで6.7wt%、ドイツで6.9wt%、日本では、同じレベルで話させていただきますと代表的なものとしては9wt%と、高めになっています。理由といたしましては、海外における燃料の使用の仕方、運転期間や運転方法が異なっており、そもそもウラン235濃縮度からして海外のほうが低く、モックス燃料の特性によって制限がかかっているものではありません。海外の状況は以上ですが、我々の審査については、実績は参考になりますが、基本的には先ほど説明いたしましたとおり、平成7年に原子力安全委員会がまとめた検討のところで、モックス燃料の1/3炉心ぐらいまでであれば従来のウラン燃料で用いたような設計手法を用いることができることから、モックス燃料の特性を適切に扱っているかなどのチェックを行い、結果が大丈夫かということを確認しているものです。具体的にモックス燃料の特性の取り入れのところで、伊方ではステップ1からステップ2に変わる違いがどうなるのかと今回の審査でも注目したところでありますが、その点につきましては、炉心の中で中性子の状況がどうかというのがポイントになってございます。従来のステップ1とモックスの使用に比べ、ステップ2となりますと、若干、熱中性子の量よりも高速中性子の方が増える状況になっており、それがどの程度かと見たところ、量としてはステップ1との併用とさほど変らなかったこともありまして、結局は、燃料の配置の仕方によって炉心の特性も変わり、その変動の範囲内での違いでしかなかったということを確認しています。以上のことなどから、ほう素の効きに対しても余裕があるかなど、その他確認し妥当であると判断しました。

三宅委員

モックス燃料につきましては、プルトニウムの高濃度領域で、いわゆるプルトニウムスポットという存在の可能性があるわけですが、このプルトニウムスポットの影響についてどのように評価されていますか。

原子力安全・保安院 中島安全審査官

プルトニウムスポットについては、モックス燃料を製造する時には、UO2の粉末とPUO2の粉末を混合するために、ミクロで見ますと、混合が不均一な部分があり、それをプルトニウムスポットと呼んでいます。海外のモックス燃料の加工施設におきましては、イギリスやフランスで混合の方法が若干違うのですが、混合方法も改良されており、プルトニウムスポットの大きさも大きいもので200μmから100μm程度、平均的にはもっと小さいものです。それがどのような影響があるかという御質問ですが、一つは、プルトニウムスポットが存在しますと、その部分がプルトニウム富化度が高いということで、核分裂が他のところよりも起こりやすく、そうすると、燃焼が早く進み、FPガス、即ち、核分裂によるガスが出てきます。通常のモックス燃料の中よりもプルトニウムスポットの周りに多く出る傾向があり、それについては、海外の燃料を照射してモックス燃料がどの程度FPガスを放出するか測定を行っています。測定のデータには、ウランよりも多く出る傾向があるデータもあります。燃料棒の健全性を解析するコードでは、モックス燃料のFPガスの放出率が高く、ウランよりは多く出るという特性を取り入れた評価をしております。そのような評価のもと燃料棒の内圧や機械的な健全性に関わるファクターについて評価しており、出てきた結果が燃料棒の基準値、健全性を判断する基準値以内であることから、伊方3号機のモックス燃料の健全性が保たれているといえます。もう一つの観点で、安全審査の中で想定している色々な事故がありますが、その中で、制御棒が飛び出すような、急激に反応度が加わるような事故に関して、プルトニウムスポットが悪さをしないかどうか、プルトニウムスポットを通常の200μmより大きいプルトニウムスポットを作り、10月1日に核燃料サイクル開発機構と統合しました日本原子力研究所で試験を行い、急激に反応度が加わる事故が起こったとしても燃料の破損の特性、強度につきましてはウラン燃料と同等の結果となっている、という報告になっています。

三宅委員

健全性に対する解析についてはよく分かりましたが、特に外国に発注した場合に、品質管理として、プルトニウムスポットを絶対作らせないということをよくチェックして頂きたいと思います。

原子力安全・保安院 中島安全審査官

品質管理につきましては少し御説明いたしましたが、海外で作る場合は、輸入燃料体検査申請を電力会社から受けまして国としても品質管理がきちんとされているかどうか、プルトニウムスポットに関しても想定される範囲内でできているのか、確認していきたいと思っています。

三島委員

先ほどの説明で、基本的には制御棒の効きが悪くなるとお話がありましたが、原子炉の制御性の説明では、今回のモックス炉心では、むしろ余裕としては、これまでのウラン炉心よりも僅かながらあるということでした。それは炉心配置で工夫されると理解したのですが、逆に炉心配置によっては効きが悪くなる配置も組めるわけです。実際の運転炉心でそのような炉心を組まない保障というのは国としてはどのように確認されるのでしょうか。

原子力安全・保安院 中島安全審査官

御指摘のとおり、炉心によってはウラン燃料でも資料18に130の余裕があると出ていますが、ウラン燃料でも炉心の組み方によっては140や120とか、多少、炉心ごとに変動する場合がございます。ただし、必要な100という余裕が安全審査上確保されないと運転できないという制限になってまして、ウラン燃料についてもこれまで伊方1号から3号機までの運転実績がありますが、それぞれの炉心で100以上の余裕を確保しないと運転の許可が出ません。実際には、130や140の余裕を持った炉心で運転しているのですが、各取り替え炉心ごとに安全確認項目として毎サイクル、電力会社から国に報告がありますが、余裕を100以上確保している炉心ということで国が許可をしています。モックス炉心におきましても、御指摘のように必ず140になるのかというのではなく、130になる場合もあり、さらに150という炉心になることもあるのですが、100という最低限の余裕を確保した炉心でないと許可が下りないということです。

辻本委員

今回の変更申請では、モックス燃料の変更と、1号炉から3号炉までの放射性廃棄物の廃棄施設の変更ということで、これまでの実績から一部施設の共用並びに廃止に伴い、設備の効率的な運用、維持を図るということになっております。補足資料の17ページに一般公衆の受ける線量評価が記載されていますが、法令上で定める周辺監視区域外の線量限度を十分に下回る年間11μSvとなっているから安心ですが、線量は変更前に比べて上がったのでしょうか。一般の方から気になるところだと思いますのでお聞きしたいと思います。

原子力安全・保安院 古作安全審査官

今回の申請におきましては、モックス燃料採用のほか、廃棄物処理系の変更等も含めた結果となっており、まず、モックス燃料の影響について申し上げますと、炉心の中でも中性子の状況が変るということで、そこで放出源になる放射性物質の組成が変ってきています。その影響もありますが、それ以外にモックス燃料を取扱うことにより一次冷却材の浄化系に流す流量を増やしてそのようなものを取り入れますと、結局相殺し、結果的には変らない数字となっています。それ以外に、廃棄物処理系の変更の影響としては、液体廃棄物の処理を1、2、3号で共用するとか、1,2号で共用するところもございまして、放出量自体としては若干増加するという評価になっておりますが、そもそも線量評価の中に放出量を更に上回るような保守的な量を仮定して従来から評価しており、その観点から評価結果としては変らないものになっています。

藤川委員

スライドの28図で、ウラン燃料とモックス燃料で見ますと、新燃料ベースでモックス燃料のほうが250倍ほど表面線量が高い記載がされてまして、発電所内での取り扱いや炉心配置の時に高い線量はなかなか扱いが難しいと思いますが、ここに記載している遮へい体というものは具体的にどのようなもので、どれくらい線量が下がるのか御教示いただきたいと思います。

原子力安全・保安院 古作安全審査官

具体的に言いますと、クレーンの下にモックス燃料全体を覆うような新燃料取扱装置を用意いたしまして、その中でモックス燃料を取り扱うこととしています。先ほど装荷の話がありましたが、搬入後は水中に入れて取り扱い、水中では水により遮へいされますので問題はありません。水中に入れるまでの間の問題であり、その扱いを新燃料取扱装置で行います。その取扱装置によってまず遮へいすることとしており、さらに作業員が十分に距離をおいて被ばくを抑えたり、作業時間を少なくするなど運用面の対策もあります。具体的には、2m離れたくらいで0.1mSv/hというレベルで、十分取り扱いができることとなっています。

山本委員

従来のウラン燃料からモックス燃料に変わりまして、想定すべき核種、一次系の水などに含まれる核種を新たに考慮する必要があるのでしょうか。例えば、アルファ核種の頻度が上がる可能性や毒性等に関しましても、今後患者等が発生した場合に必要なので御教授下さい。

原子力安全・保安院 古作安全審査官

基本的には、アルファ線放出核種、プルトニウムの毒性でいいますと、ペレット、被覆管、原子炉容器に閉じ込められているので、過酷事故といわれている炉心が溶けるような事態で、従業員が入らなければならない状況は別ですが、基本的には、過酷事故は起こらないように設計しており、アルファ線放出核種等の影響はないと考えています。

山本委員

一次系の水の中はどうでしょうか。

原子力安全・保安院 古作安全審査官

通常、そのような事故がない限りは大丈夫です。

渡部委員

プルサーマル実施に向けては、最終的にはやはり安全性についての地元住民の理解と了解が欠かせないものと思います。そのためには、先般の新聞記事で皆さまも見られたと思いますが、国の許可が出ている玄海原発の佐賀県でも開催されることとなっているような、住民の意見を十分に聞いてもらえるような公開討論会や説明会の開催をぜひお願いしたいと思っています。それについての御意見をお伺いしたいことと、この1次審査が終わり、2次審査が進んでいるようですが、原子力安全委員会等で実施されている2次審査の具体的な内容とそれに要する期間についてお伺いしたいと思います。

原子力安全・保安院 鈴木統括安全審査官

プルサーマル計画を進めるにあたりましては、住民の理解が欠かせないと理解しています。原子力安全・保安院といたしましても、プルサーマルの導入にあたり、地元の方々の理解を得るために機会をとらえました理解活動を行いたいと考えています。平成16年7月と11月に愛媛県知事から経済産業省へ、住民への説明、質疑の場を適時設けられたいという要請がありましたことは私どもよく理解をしています。ただ、説明会の具体的な開催につきましては、本件審査中ですので現段階ではお答えすることはできませんが、本日この伊方原子力発電所環境安全管理委員会で改めて御要望があったことはしっかりと踏まえまして、今後検討して参りたいと考えております。もう一点の御質問の2次審査の状況ですが、2次審査と申しますのは、行政庁の行った判断の妥当性について、原子力安全委員会と原子力委員会で確認をいただくものですが、当院といたしましては2次審査に要する期間や今後どのような審査を行うといったことは言及する立場にはございませんので、ここではこのようなお答えにさせていただきたいと思いますが、1次審査と同様に2次審査につきましても両委員会におきまして厳正に行われるものと理解をしています。

吉野内会長

ありがとうございました。専門的な御質問もたくさん出てまいりましたが、各団体の委員からも何かございませんでしょうか。

吉野内会長

御質問も出尽くしたようでございます。現在、2次審査をされていますが、安全を第一に慎重に審議をしていただけたらと思います。
次に、議題にありました原子力委員会からの原子力政策大綱について御説明をお願いします。

原子力委員会 戸谷内閣府政策統括官付参事官

内閣府の原子力担当参事官をしております戸谷と申します。私ども、原子力委員会の事務局をしておりまして、本日時間を頂きまして原子力政策大綱について御説明を申し上げたいと思います。日頃原子力行政の推進にあたりまして御協力頂いていることにつきまして感謝を申し上げたいと思います。
(【資料4-1】に基づき説明)

吉野内会長

ありがとうございました。只今、御説明がございましたが、これに対して御質問等ございましたら承りたいと思います。

有吉委員

核燃料サイクルについて、経済性の評価ということで4つのシナリオで比較検討されていますが、各シナリオ、政策変更、そのようなものの費用とはどのようなものを想定あるいは前提条件として考えられていますか。また、政策変更に伴う費用以外には、ほかにもあるのでしょうか。

原子力委員会 戸谷内閣府政策統括官付参事官

4つのシナリオですが、本日の説明資料のp13にも各シナリオを示していますが、シナリオ1の場合は六ヶ所再処理工場の操業期間としまして40年間を見込んでいます。今回試算を行う前提として、60年間をベースとして試算しています。そうすると、シナリオ1で再処理を行う場合、六ヶ所再処理工場の操業が40年で終わってしまいますので、シナリオ1の場合の仮定には、2047年以降第2再処理工場で再処理する想定にしています。その場合、六ヶ所再処理工場は年間使用済燃料の処理量が約800トンであり、毎年全国で発生いたします使用済燃料は約1,000トンで、その差の約200トンを中間貯蔵することとなります。シナリオ1の場合あくまで仮定ですが、年間1,200トン規模の第2再処理工場で再処理することとし、これまで中間貯蔵されていた使用済燃料も再処理をしてまわすという前提でシナリオ1を組み立てています。シナリオ2の場合は、六ヶ所再処理工場だけしか稼動しないということで、40年間だけ再処理をしまして、約1,000トンと約800トンの差である約200トンの中間貯蔵分と六ヶ所再処理工場の操業が終了してから発生する分、これについては、全量直接処分をする仮定をおいています。シナリオ3の場合については、六ヶ所再処理工場を動かさずに、このまま使用済燃料を直接処分をします。これが一番ドラスティックなシナリオで、この場合には政策変更といったものが一番大きく出ており、六ヶ所再処理工場は使わないという仮定をおきますので、これはそのまま廃止措置します。よって、解体費用、六ヶ所再処理工場にかかった費用、これはいずれにしても電気事業者等の負担になり、最終的には発電コストに跳ね返ることとなります。そのようなものを政策変更コストの中に入れています。これが60年間の費用にして、だいたい0.2円/kWhくらいコスト上乗せになります。さらに大きな要素としましては、青森県との関係から言いますと、再処理をするという前提で全国から使用済燃料を青森県に受け入れていただいていますが、再処理をしないこととなりますと、当然、青森県として使用済燃料を受け入れる必要がなくなりますから、使用済燃料は各原子力発電所が貯蔵プール等で抱えなければならないこととなります。これは各原子力発電所によって事情が異なってきますが、かなり前からある原子力発電所だと、使用済燃料貯蔵プールが一杯になってきている所もあり、一杯になっていまうと原子力発電所を止めざるを得なくなります。各原子力発電所はだいたい使用済燃料を外に搬出しない場合に、いつぐらいの時期から止めざるを得ないかと計算します。それが未来永保に続くという訳ではなく、例えば10年間から20年間とか、ある一定期間には何らかの形で解決します。ただ、それまでの間は原子力発電所を止めることとなり、それまでは代替火力発電所の焚き増しが必要となり、そのコストが0.7円/kWhから1.3円/kWh上乗せになり、それを足しますと、シナリオ1の場合には、発電コストを5.2円/kWh見込んでいますが、シナリオ3の直接処分といった場合には5.4円/kWhから6.2円/kWhとコスト的には逆転します。これに政策変更コストを入れなければ、シナリオ3の全量直接処分ですと4.5円/kWhから4.7円/kWhくらいと申し上げましたとおり、一割ほど安くなります。政策変更に伴うコストは幅がありますので一概には言えないのですが、かなりの負担を考える必要があると思います。なお、環境適合性については、潜在的有害度を考慮しますと再処理の方が優れています。エネルギー安定供給という点からはシナリオ1の場合には本日の資料にあるグラフのように我が国は既存のウランで十分原子力発電を行うことが可能となります。このような点を総合的に評価し、再処理を行うことを基本方針とすることを確認しました。

辻本委員

原子力政策大綱は、国内外の状勢を展望して作成されているとのことですが、中国は原発を60基建設するとか、原子炉を廃止している国もありますし、再処理にしましても、再処理路線を行う国や直接処分する国もあり、日本の展望をつくられることは大変な作業だったと思います。私が、まだ十分理解していないところもありピンとはずれな質問になるかもしれませんがお許しいただきたいと思います。一つは、原子力長期計画から原子力政策大綱と名称が変更となった理由及び位置付け、それから、原子力政策大綱に対する原子力委員会と原子力安全委員会の役割についてお聞かせください。

原子力委員会 戸谷内閣府政策統括官付参事官

原子力政策大綱への名称変更ですが、内閣府に原子力委員会が移ってから作業を行うことが初めてでして、内閣府に原子力委員会が移るに際し、原子力委員会の所掌事務としましては、基本的には、原子力基本法あるいは原子力委員会設置法等で位置付けられた役割については基本的に変わっていません。基本的な政策の決定などを原子力委員会が行います。大きく変わりましたことは、原子力委員会の委員長が従来ですと科学技術庁長官である国務大臣が委員長の委員会ということで、ある意味では原子力委員会で決めたことがそのまま科学技術庁を中心とした原子力行政の指針となる裏表の関係となっていることです。今回、内閣府に移り、原子力行政の実務は各省が行うという各省との関係の中で、いつまでに何をするのかという行政庁の実務的なことではなく、各省庁に対してその施策の指針となるような基本的な考え方を示すことが大きく期待されているのではないかということから、従来の原子力長期計画ではなくて、より基本的な考え方を各省庁に対して示すものにふさわしいもの、ということで原子力政策大綱という名称に変えました。実は、閣議の取り扱いも従来とは違い、従来は原子力委員長たる科学技術庁長官が閣議で配布された原子力長期計画を口頭で報告をする扱いになっていましたが、今回、内閣府は実施部門を持たず、文部科学省なり経済産業省、原子力外交といえば外務省となりますので、内閣府の原子力委員会が決めたものを各省庁がきちんと受け止めて実施をするということを担保する必要があることから、閣議で各閣僚が尊重することを確認するような閣議決定を初めて行いました。若干名称が変わっていますが、基本的には原子力政策の柱であることは従前とは変わっていませんが、より明確になったと私どもは考えています。原子力安全委員会との関係ですが、安全規制の実施に関わる政策は、基本的には原子力安全委員会ですが、推進サイドの原子力委員会からみた場合でも、安全が確保されていなければ推進できないことから、安全確保についての基本的認識について今回比較的丁寧に書かさせていただきました。具体的な安全規制の指針を作成することなどは原子力安全委員会の所掌ですが、安全確保の大きな考え方といったものは、原子力政策を推進する前提として原子力政策の基本的なものに当然含まれていると私どもは考えています。

濱本委員

原子力施設の安全確保については、これまでの不正や事故などから国民の信頼が揺らぎ、信頼回復するための対策や再発防止策などが求められていますが、原子力委員会としてはそのあたりの達成状況などをどのように把握なさっていますでしょうか。

原子力委員会 戸谷内閣府政策統括官付参事官

原子力政策大綱については、委員会決定した後、閣議で各省庁がこれを尊重することを決めていただきました。基本的には関係各省庁がこれに基づき、安全にかかるものを含めまして行っていきたいと考えています。御質問の実施状況の確認ですが、今回の原子力政策大綱の第6章で、原子力の研究、開発及び利用に関する活動の評価の充実を記載しています。その中で、「原子力委員会は、関係行政機関の原子力に関する施策の実施状況を適宜適切に把握し、関係行政機関の政策評価の結果とそれに対する国民意見も踏まえつつ、自ら定めた今後10年程度の期間を一つの目安とする原子力の研究、開発及び利用に関する政策の妥当性を定期的に評価し、その結果を国民に説明していくこと」と記載しています。具体的には今後、課題ごとにテーマを設定し、具体的に各省庁からヒアリングを実施することや、あるいは、毎年度の予算の段階におきましては、原子力委員会の事務として概算要求の見積り作業を行い、予算の配分計画を作成し、予算面からも各省庁の毎年の活動状況などを確認いたします。原子力政策大綱につきましても、いずれかの時点で中間的な見直しもありまして、そのような中で、施策として取り組まれているか十分確認をしていきたいと考えています。

三島委員

原子力発電は地球温暖化対策への貢献ができると言われており、具体的には、京都議定書での日本の二酸化炭素削減目標は6%であり、それを達成するのに貢献できるとのことなのですが、核燃料サイクルのシナリオが4つがあって、その検討の際に、例えば、先ほどの説明では、原子力発電を止めれば火力発電に切替えることとなると、当然炭酸ガスの削減に関わってくると思います。炭酸ガスの削減に係るコストも含めてトータルで考えた場合にどのようになるか、という検討はされているのでしょうか。

原子力委員会 戸谷内閣府政策統括官付参事官

最終的に炭酸ガス削減のトータル的な検討までは行っておりませんが、個別の比較考量としまして、原子力発電所を一基として、100万kW級であれば炭酸ガス削減効果はこれだけあるなどと、個別の事例については策定段階の検討課題の中で考慮に入れております。先ほど図表の中に示していたような太陽光などとの比較の中で、ライフサイクル全体を考慮したうえで二酸化炭素を出さない効果は、原子力発電と他のものと比べてどうなのかと加味しながら検討を進めております。ただ、京都議定書の1990年レベルから6%削減という積み上げ的なところは至っていません。それにつきましては、環境省、資源エネルギー庁の計画の中でまた議論されると思っています。

高岸委員

原子力政策プロセスの中で、閣議決定されたというお話がありましたが、私は、地域の声、国民の声がどのように反映されたかが大切だと思っています。策定にあたっては、国民の声をどのように聞き反映されたのか、また今後はどのようにして大綱の理解を求めてゆくのか、以上2点についてお聞かせください。

原子力委員会 戸谷内閣府政策統括官付参事官

策定プロセスのところですが、今回は幅広く色々な意見を配慮した上で審議を進めるとしており、まず一つは、策定会議の委員を決める段階で色々な意見の多様性に配慮し、原子力にも批判的なNGOまたは有識者に入っていただき、最終的には少数意見を出された方が2名ございました。そのうち1名の方からは、策定プロセスは極めて妥当であったということを付した上で、脱原発の立場から賛成することはできないという少数の意見を頂いております。あと、策定前の意見募集を一回、案ができた段階で2回、地方広聴会的なものとしてご意見を聴く会を5回行っております。本日持参していませんが、約1700件の意見はバラエティーに富んでいました。これを束ねますと電話帳ぐらいの厚さになります。それを策定会議で議論し案を修正します、と逐一対応表も作りまして、それが妥当かどうか議論した上で原子力政策大綱の最終案までいきました。約1700件の最終的な御意見を頂いた中では原子力の安全についての国民の皆さまの御意見、特に耐震問題の御関心や廃棄物の問題はどうですか、といった内容もあり、耐震の記述を充実し、放射性廃棄物の処理・処分につきまして、従来は章立ての中で申しますと、第3章の中で、エネルギー利用、放射線利用、廃棄物となっていましたが、放射性廃棄物の処理・処分を第2章に移しまして、原子力利用を進めていく上で基盤的な大前提であるとの位置付けに変えると議論をした上で取りまとめを行いました。もちろん、これだけでは十分だとは思っておらず、今後、御質問がありましたとおり、各地域にもお声がけをし、御希望があれば直ちに参上し説明をさせていただきたいと思っております。今回、この場を用意して頂き、ありがたく思っています。また、他の地域からもこのようなお声がありますし、我々としても積極的に声を掛けて対応していきたいと思っています。

吉野内会長

ありがとうございました。他にございませんでしょうか。
御質問もないようですので、続きまして、平成16年度伊方発電所異常時通報連絡状況について、事務局から報告願います。

近藤原子力安全対策推進監

平成16年度伊方発電所異常時通報連絡状況につきまして、御説明申し上げます。
(【資料5-1】に基づき、伊方発電所異常時通報連絡状況について説明)

吉野内会長

引き続いて、四国電力(株)から、異常の原因、対策などについて、報告願います。

四国電力(株)太田原子力本部長

四国電力原子力本部長の太田でございます。皆様には、日頃から伊方発電所の運営につきまして御理解、御指導を頂きありがとうございます。今、伊方発電所は1号機、3号機が定格熱出力一定運転しており、2号機が9月から定検に入っています。この定検では炉内構造物の取替えという大きな工事を計画しています。引き続き気を引き締め、進めてまいりたいと思います。もう一件のプルサーマル計画につきましても話しにございますように、2次審査中でございますが、いずれにしましても私どもは今後の伊方発電所の安全安定運転に向けて務めてまいる所存でございますので、皆様方にはよろしくお願い申しあげます。

四国電力(株)岡崎安全技術グループリーダー

伊方原子力発電所安全技術グループリーダーの岡崎でございます。お手元の資料5-2に基づきまして、平成16年度伊方発電所の異常時通報連絡事象につきまして、御説明させていただきます。
(【資料5-2】に基づき、異常の原因、対策等について説明)

吉野内会長

只今、事務局から説明のありました平成16年度伊方発電所異常時通報連絡状況について、何か御質問はございますでしょうか。

吉野内会長

御質問もないようですが、先ほど四国電力からも説明がありましたが、事故の中には人為的な原因によるものも多々見受けられる気がします。これらミスから大事故につながる恐れもありますので、四国電力におかれましては、今後とも、発生原因をしっかりと確認し、人為ミス等は絶対にないようにして欲しいと思います。全社をあげて体系的かつ抜本的な対策に取り組んで頂きたいと思います。その点を特に四国電力に強く要請をしたいと思います。
以上をもちまして、本日の会議を終了いたします。
委員の皆さまには、長時間にわたり御審議ありがとうございました。

(閉会)

[委員会事務局]
県民環境部環境局環境政策課原子力安全係
電話番号:089-941-2111(内線2352)
ファックス番号:089-931-0888

伊方原子力発電所 環境安全管理委員会 次第

日時 平成17年10月26日(水曜日)13時30分~15時40分
場所 愛媛県庁第一別館11階会議室

1 開会

2 議題
(1) 副会長選任について
(2) 平成16年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果について
(3) 平成16年度伊方原子力発電所温排水影響調査結果について

3 報告事項
(1) 伊方3号機プルサーマル計画等に係る原子炉設置変更許可申請の1次審査結果について
(2) 原子力政策大綱について
(3) 平成16年度伊方発電所異常時通報連絡状況について

4 閉会

資料目次

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