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- 伊方原子力発電所 環境安全管理委員会(2010年9月10日開催)
伊方原子力発電所 環境安全管理委員会 開催概要
1 日時
平成22年9月10日(金曜日)13時30分~15時05分
2 場所
愛媛県庁第一別館11階 会議室
3 出席者
委員22名(別紙名簿のとおり)
4 議題
(1) 平成21度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果について
(2) 平成21年度伊方原子力発電所温排水影響調査結果について
5 報告事項
(1) 伊方3号機プルサーマルの運転状況について
(2) 伊方発電所の耐震安全性向上に関する取組状況について
(3) 平成21年度伊方発電所異常時通報連絡状況について
(4) 原子力センターの整備状況について
6 審議等の内容(全部公開)
○司会
ただいまから、伊方原子力発電所環境安全管理委員会を開催します。
はじめに、傍聴者の方に傍聴に際しての遵守事項を申し上げます。
・会議の開催中は静粛に傍聴すること。
・写真、ビデオ等の撮影、録音等はしないこと。
・その他、会議の秩序を乱す等の行為をしないこと。
などとなっておりますのでご協力をお願いいたします。
また、携帯電話等をお持ちの方は、マナーモード等に設定いただきますようお願いいたします。
前回の委員会以降、委員さんの委嘱替えがありましたので、新しくご就任いただきました委員さんをご紹介させていただきます。
京都大学原子炉実験所教授の宇根崎委員さんです。
愛媛県漁業協同組合連合会会長の河野委員さんです。
全国農業協同組合連合会愛媛県本部副本部長の小越委員さんですが、本日はご欠席されております。
なお、本日は、岡村委員、篠原委員、武岡委員、中原委員、藤川委員、吉田委員は、所用のため欠席されております。
それでは、会長の高浜副知事からごあいさつを申し上げます。
○高浜会長
一言ごあいさつを申し上げます。
委員の皆様には、大変お忙しい中、そしてまた大変暑い中お集まりをいただきました。本当にありがとうございました。
皆様方には、日頃から本県の原子力安全行政、これに対しまして格別のご協力をいただいております。あらためてお礼を申し上げます。
今日の議題でございますが、平成21年度の伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果および温排水影響調査についてでございます。いずれも、伊方発電所からの環境への影響を把握、評価をするための重要な調査でございます。今回、ご意見とりまとめていただいて広く県民に公表をいたしまして、県民の方々の安心の情勢に努めていきたいと考えておりますので、よろしくご審議をお願いいたします。
それから、今日は、また伊方3号機につきましてでございますが、本年1月、耐震安全性の確認をしていただきました。3月30日からプルサーマルによる営業運転が開始をされております。現在まで安全な運転が継続をされているところでございます。今日は、これまでの運転状況などについてご報告をさせていただきます。
それから、その他、伊方発電所の耐震安全性向上に関する取組状況などにつきましてもご報告をいただくことにいたしております。
それと、現在、八幡浜市保内町に整備をいたしております愛媛県原子力センターでございますが、これは10月の開所に向けまして、現在、準備作業などを行っているところでございます。県としましては、このセンターを現地における基幹施設としてより迅速、的確な安全確認を行って、県民の安全・安心の確保に取組んでいくことといたしております。
今日の審議にあたりまして、委員の皆様には忌憚のないご意見賜りますようにお願いを申し上げましてごあいさつにさせていただきます。どうかよろしくお願いいたします。
○司会
議事の進行については、委員会設置要綱の規定により、会長が務めることになっておりますので、高浜会長よろしくお願いいたします。
2 議題
(1)平成21年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果について
(2)平成21年度伊方発電所温排水影響調査結果について
○高浜会長
それでは、早速議事に入らせていただきます。
まず最初に、議題(1)の平成21年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果と、議題(2)の温排水影響調査結果について、一括して事務局から説明願います。
○事務局
原子力安全対策推進監の山口でございます。
事務局より、資料1に基づきまして、平成21年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果につきましてご説明させていただきます。着座して説明させていただきます。
平成21年度年報の伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果につきましては、お手元の調査結果の要約に基づきまして、適宜後ろの報告書もご参照いただきながらご説明を申し上げます。
この調査結果につきましては、平成21年3月開催の当委員会でのご審議を経て決定いたしました、平成21年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査計画に基づき、愛媛県および四国電力株式会社が調査を実施したものでございます。
まず、要約1枚目のⅠ、環境放射線等調査結果の、1、空間放射線レベルにつきまして、ご説明申し上げます。
(1)の線量率でございますが、発電所からの予期しない放射性物質の放出を監視するために、愛媛県8か所、四国電力5か所におきまして、常時、空間放射線量率を測定いたしてございます。測定地点につきましては、報告書の2ページおよび4ページに黒四角と黒丸でお示ししてございます。
測定結果は、最高が45~62ナノグレイ、最低が10~22ナノグレイ、平均が13~25ナノグレイの範囲でございました。
この線量率につきましては、降雨による自然放射線の増加に伴いまして、上昇する傾向がありますことから、降雨時と降雨時以外に分けて評価を行ってございます。報告書の10ページをご覧下さい。平成21年度には、降雨時におきまして通常の変動幅とされます「平均値+標準偏差の3倍」を超えた測定値は、合計38回観測されてございます。これらにつきましてはいずれも、
・降雨に対応して線量率の増加が発生していること。
・発電所を中心に設置された異なる方位のモニタで同時に増加が観測されていること。
・ガンマ線スペクトルから自然放射性核種によるピークの増加が認められるものの、他の特異なピークは認められないこと
などから、降雨による自然放射線の変動と判断いたしました。
報告書の13ページをご覧下さい。降雨時以外におきまして、「平均値+標準偏差の3倍」を超えました測定値は、計55回観測されてございます。これらにつきましても、降雨時と同様の評価を行いましたが、25ページに例示してございます通り、ガンマ線スペクトルでは、鉛-214、タリウム-208、カリウム-40等の自然放射性核種のみの検出となっておりまして、人工放射性核種は認められませんでした。
これらのことから、平成21年度の線量率測定結果からは、原子力施設からの放出と考えられる変化は認められませんでした。
次に、要約の2枚目の(2)積算線量でございますが、空間放射線による外部被ばくの状況を知るために、伊方発電所の周辺地域での県の測定29地点、四国電力測定25地点、松山市での県測定1地点の合計55地点で積算線量を測定してございます。
このうち、県測定29地点のうち1地点につきましては、平成22年1月から3月の第4四半期に、測定用ガラス素子の設置ミスによりまして測定ができなかったことから、28地点の測定結果を記載してございます。なお、1地点測定ができませんでしたが、伊方発電所から同方向に設置している当該地点以外の複数地点の積算線量測定結果、およびモニタリングポスト伊方越局での空間放射線線量率の常時測定結果から、周辺環境に伊方発電所からの影響がないことを確認してございます。
周辺地域におけます21年度の年間積算線量は、県測定分では313~520マイクログレイでございまして、四国電力測定分では334~484マイクログレイとなってございます。各地点の詳細な測定結果につきましては、報告書の40ページ。こちらは県の分。それから41ページ。こちらは四国電力分をあわせてご覧下さい。
四半期毎の積算値では、県実施分は過去の測定値の「平均値+標準偏差の3倍」を超えるものはございませんでした。また、四国電力実施分につきましては、平成19年度から蛍光ガラス線量計によります測定に切り替えておりますけれども、過去の熱ルミネセンス線量計によります測定値の「平均値+標準偏差の3倍」を超えるものはなく、自然変動の範囲内でございました。
続きまして、要約の2、環境試料の放射能レベルにつきましてご説明いたします。
これは、発電所周辺の河川水、土壌、植物、海産生物等の放射能レベルを見るために、核種分析および全ベータ放射能測定を実施しているものでございます。
その調査結果は、表の通り平成21年度の測定値は、昭和50年度から平成20年度までの過去の測定値の範囲内でございまして、特に高い濃度は検出されてございません。
次に、同じく要約の3、大気圏内核爆発実験の影響評価についてでございますけれども、近年、新たな大気圏内核爆発実験は行われておらず、降下物中の放射性物質濃度は減少しております。報告書48ページ、49ページにグラフを載せておりますのでご覧下さい。
次に、要約のほうにまたお戻りいただきまして、4、蓄積状況の把握についてでございます。
継続的に検出されております人工放射性核種のセシウム-137について、土壌、海底土の濃度の経年変化グラフを報告書本文の51から54ページのほうに載せておりますが、こちらのグラフにございます通り蓄積の傾向は見られませんでした。
要約のほうの5番でございます。環境調査結果に基づく線量の評価についてでございますが、外部被ばく線量および内部被ばく線量とも、その推定結果につきましては運転開始前や、それ以降のこれまでの評価結果と比べて同じ程度でございました。
以上、平成21年度におけます環境放射線等の調査結果は、いずれの項目につきましても特異なデータはなく、問題となるものは認められませんでした。
続きまして、要約のⅡ、放射性物質の放出管理状況に基づく線量評価結果についてでございますが、放射性気体廃棄物および放射性液体廃棄物の放出に伴います周辺公衆の線量を評価しました結果、年間0.048μSvでございまして、安全協定の努力目標値でございます7μSvを下回っていることを確認してございます。
以上で、環境放射線等調査結果のご説明を終わります。
○事務局
続きまして、平成21年度の温排水影響調査結果につきまして、水産課のほうからご説明させていただきます。座って説明させていただきます。
調査の実施状況と結果につきましては、右肩に資料2とあります温排水影響調査結果(案)として表紙の1枚目にとりまとめてございますので、それをご覧下さい。
この調査は、愛媛県と四国電力でそれぞれ実施しておりまして、愛媛県分につきましては、その一部を愛媛大学のほうに調査委託しております。調査項目につきましては、水質、水温調査を年4回。流動調査および拡散調査については年2回。プランクトン調査および付着動植物調査を年4回実施しております。また、温排水の漁業に与える影響を見るために、八幡浜漁協の有寿来、町見、瀬戸の3支所におきまして漁業実態調査を周年実施しております。なお、調査の測点につきましては、報告書の2ページ、3ページにそれぞれ示しております。
次に、四国電力が実施しております調査項目でございますが、水質、水温、流動、底質、プランクトンなどの調査を年4回実施しております。これらの調査測点は、報告書の6ページから20ページにそれぞれ示しております。
それでは、21年度に実施しました各調査結果について報告いたします。
愛媛県が実施しました水質、水温調査の測定結果を見ますと、
・表層水温は、12.0~25.9℃
・PHは、8.0~8.2
・CODは、0.02~0.59㎎/l
・塩分は、32.17~34.75
・透明度は、8.0~18.0m
の範囲で推移しておりました。
次に、四国電力が実施しました水質、水温調査の測定結果を見ますと、
・表層水温は、12.5~24.4℃
・PHは、8.0~8.2
・CODは、0.2~0.5mg/l
・塩分は、33.00~34.19
・透明度は、7.0~20.0m
・DOは、6.1~8.5mg/l
・ヘキサン抽出物質は、<0.5mg/l
・全窒素は、0.088~0.192mg/l
・全リンは、0.011~0.023mg/l
・浮遊物質量は、<0.5~2.7mg/l
となっておりました。
これらの数値につきましては、過去の調査結果の範囲内でございました。
また、流動調査につきましては、愛媛県が0.00~0.57m/sec。四国電力が0.00~0.65m/secとなっておりまして、これらにつきましても過去の調査結果の範囲内でございました。
次に、放水口から出されます温排水の拡散状況を見ますと、温排水の影響と考えられます1℃以上の水温上昇範囲は、愛媛県の調査で6月には確認されておりませんが、10月の調査で最大0.15km2の範囲で確認されております。
一方、四国電力の調査では、5月と8月に0.01km2、11月に0.29km2、2月には0.21km2の範囲で確認されております。
水温の上昇範囲は、放水口付近の部分的な海域にとどまっておりまして、これらの数値は、伊方発電所3号機修正環境影響調査の温排水拡散予測範囲内で、特に異常とは認められず、漁業への影響もないものと判断しております。
次に、四国電力が実施しました底質調査の結果でございますが、PH、強熱減量、COD、全硫化物、密度の数値につきましても、これまでの調査結果の範囲内でございました。
次に、プランクトン調査の結果ですが、愛媛県の調査では、
・沈殿量はネット法で海水1m3あたり、2.02~91.44ml
・動物プランクトン乾重量は海水1m3あたり、10.02~730.55mg、植物プランクトンは、8.38~48.43mg
でございました。
また、四国電力が実施しました調査結果では、
・海水1m3あたりの沈殿量はネット法で、1.5~40.5ml、採水法で、9.7~168.8ml
であり、季節的な変動は見られますが、温排水による影響はないものと判断しております。
次に、付着動植物調査の結果ですが、愛媛県の調査ではクロメが、四国電力の調査ではクロメおよびサビ亜科が優占種となっており、いずれの調査点も特段の異常は認められませんでした。
この他、四国電力が実施しました魚類の潜水目視調査および磯建網による捕獲調査、動植物プランクトンおよび魚卵・稚仔魚の取水口への取り込み調査の結果につきましても、温排水が周辺海域に及ぼしたと認められる結果や傾向はありませんでした。
最後になりますが、漁業実態調査の結果です。八幡浜漁協の有寿来、町見、瀬戸の3支所から漁獲報告があり、いずれの漁協の漁獲状況とも伊予灘全体の傾向とほぼ同じでございまして、問題はないものと考えております。
なお、詳細な調査結果につきましては、資料のほうをご覧下さい。
以上が、平成21年度の調査結果の報告でございます。
○高浜会長
はい。この2つの調査結果につきましては、技術専門部会でご検討をいただいておりますので、濱本部会長さんから部会意見の報告をお願いいたします。
○濱本部会長
それでは、技術専門部会として両調査結果について検討しました結果を申し述べます。
両調査結果とも過去の調査結果と比較して同じ程度あり、問題となるものは認められない旨、意見をとりまとめましたのでご報告いたします。
○高浜会長
ありがとうございました。
この両調査結果につきまして何かご意見、ご質問等ございましたら。よろしいでしょうか。
特にご質問もないようですので、この議題の(1)と(2)の両調査結果につきましては、当委員会として特に問題となるものは認められない旨意見をとりまとめて知事に報告をさせていただきたいと思いますが、ご了承いただけましょうか。
<「異議なし」の声あり>
はい。それでは、そのようにさせていただきます。
3 報告事項
(1)伊方3号機プルサーマルの運転状況について
○高浜会長
本日の審議事項については終了をしましたので、報告事項に移らせていただきます。
まず、伊方3号機プルサーマルの運転状況についてです。四国電力では、2月にMOX燃料を原子炉に装荷し、3月はじめからプルサーマルを開始をしているところです。本日は、その後のプルサーマルの運転状況等について報告をいただきます。それでは、四国電力から説明お願いします。
○四国電力
原子力本部長の石﨑でございます。一言ごあいさつさせていだきます。
皆様方には、日頃から伊方発電所の運営に対しましてご指導、ご理解いただきまして、この席をお借りして厚くお礼申し上げます。
さて、県内の伊方発電所の状況ですけども、2号機につきましては、先月の27日から運転を止めまして定期検査を行っております。1号機と3号機につきましては、運転を継続しておりまして、特に3号機につきましてはプルサーマル運転を順調に進めております。
本日は、その3号のプルサーマル運転の状況、新潟県中越沖地震を踏まえた耐震安全性の取組状況、それから、21年度の通報連絡状況についてご報告したいと思います。
なお、私どもは今後とも信頼される伊方発電所を目指しまして、安全・安定運転の継続と情報公開の徹底に万全を尽くしてまいりたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
それでは、プルサーマルの運転状況につきまして、原子燃料部技術グループリーダーの田内からご説明いたします。
○四国電力
田内でございます。
お手元の資料3に基づきまして、伊方3号のプルサーマルの運転状況について報告させていただきます。座らせていただきます。
当社は、伊方3号機第12回定期検査におきまして、本年の2月にMOX燃料を原子炉に装荷しました後、3月2日、3日に経済産業省による使用前検査でございます、原子炉停止余裕検査など、これを受検いたしまして、4日より送電を開始してございます。
その後、調整運転を経まして、3月30日に同省によります使用前検査でございます炉心性能確認検査、これに合格し、現在、定格熱出力で運転中でございます。
定格熱出力運転におけます保安規定に基づく毎月の確認項目、この結果が運転上の制限を満足しているということとともに、設計値と測定値に有意な差がないことから、MOX燃料炉心の安全性に問題はないということです。
また、MOX燃料炉心におけます当該の確認項目の設計値と測定値の差は、過去のウラン燃料炉心と同等でございまして、MOX燃料炉心は適切に設計できていると考えております。
具体的な確認項目をその下に記載してございまして、送電開始前は、原子炉の停止余裕、減速材温度係数、臨界ボロン濃度。定格熱出力運転時には、熱流束熱水路係数、核的エンタルピ上昇熱水路係数、および臨界ボロン濃度でございます。それらの結果を次ページ以降に示してございます。
2ページ目をお願いいたします。まず、送電開始前の結果でございますが、上に示しておりますのが、原子炉停止余裕の結果でございます。原子炉停止余裕とは、グラフの下に補足してございますが、制御棒により原子炉を未臨界にする余裕。これをどれだけもっているかということを表したものでございます。グラフは縦軸に設計値、横軸に測定値を示してございます。今回のMOX炉心の結果を黒い丸、参考にウラン燃料の炉心を白抜きの丸で示してございます。判定基準は、この場合1.8%以上ということで破線で示してございます。
下の図は、同様のまとめ方を減速材温度係数について示したものでございます。
減速材温度係数は、減速材でございます水の温度が変化したときに、原子炉の反応度が変化する割合。これを表した指標でございます。例えば、水の温度が上昇したときには、原子炉の反応度が低下するということで、減速材温度係数というのは負になるものでございます。判定基準に示してあります通り、結果は負であるということでございます。
次の3ページ目にまとめてございますのが、臨界ボロン濃度の結果でございます。
臨界ボロン濃度は、原子炉が臨界を保っているときのボロンの濃度を測定したものでございます。
以上までが、送電開始前の結果でございます。
4ページ以降は、定格の熱出力になってからの結果をまとめたものでございます。
上の熱流束熱水路係数でございますが、これは炉心の中で局所的に出力が出ている最大の出力と平均の出力の比をとったもので、炉心の出力の分布状態を表す指標になってございます。今回のMOX炉心の調整運転の段階のデータを黒い三角、その後の毎月のデータを黒の丸で示してございます。参考に、前回の運転サイクルにおけますウラン炉心については白抜きで示してございます。
下の段は、核的エンタルピ上昇熱水路係数というもので、こちらは炉心の中におけます燃料棒の最大の出力のものと平均との比を見たもので、同様に出力の分布状態を表す指標でございます。こちらも同様のまとめ方をしてございます。
最後の5ページですけれども、臨界ボロン濃度ですが、これは100%の出力になった後、燃焼が進むにつれてボロン濃度が下がっていってるといったことをまとめたものでございます。
1ページ目に戻っていただきまして、下のところですけれども、当社は今後ともMOX燃料を装荷いたしました伊方3号機の品質保証活動および安全・安定運転を行うとともに、引き続き地域の皆様との対話や各種広報媒体を活用いたしました理解活動を継続してまいりたいと考えてございます。
以上でございます。
○高浜会長
ありがとうございました。
ただいまの説明につきまして何かご意見、ご質問ございましたらお願いします。
何かございませんでしょうか。どうぞ。
○菊池委員
プルサーマルの安全性につきましては、この管理委員会で検討を行ってきたところでございますが、今回、実際にプルサーマルの運転がこれまでのウラン燃料だけの運転と同等に推移していることを聞きまして安心をいたしております。これからも安全を最優先に運転をしていただきたいと思います。
○高浜会長
はい。よろしいですか。
ぜひ、そういうことでお願いをいたします。特に何か。
○四国電力
プルサーマル運転につきましては、当初の計画通り22年度までにスタートすることができました。これはひとえに皆様方のご指導の賜と感謝しております。この場をお借りしてお礼申し上げたいと思います。今後とも、原子炉の安全を最優先に運転管理に努めることはもちろん、プルサーマルについての理解活動を計画してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。
○高浜会長
はい。他、何かこの件についてございませんか。どうぞ。
○宇根崎委員
本件が午前中の安全技術専門部会でも詳細にいろいろ技術的な検討をさせていただきまして、先ほどございましたようにやはり安全上重要な項目についてまず基準値を全てウラン炉心同様で満足していること、それから、ウラン炉心と同じような傾向が認められているということは、今回のMOX燃料炉心の設計計算手法そのもの、やり方も含めて適切な設計がなされていることの非常に重要な知見であると専門的にも考えられます。
また、判定基準の比較の点ということで、MOX炉心についてもウラン炉心と同様に全て基準値を満足しているということで、その安全性についても全く問題がないということでございまして、実はこういうふうな実際の原子炉のデータというのは伊方発電所だけじゃなくて、ご存知の日本全国でプルサーマルMOX計画が進められておりますが、そういうMOX燃料炉心の安全性とか信頼性のさらなる向上にとって非常に重要な極めて技術的にも科学的にも重要なデータでございますので、ぜひ今後とも積極的にご公開いただきまして説明をいただければと思っております。
以上です。
○高浜会長
はい。ありがとうございました。
はい。
○四国電力
発電所の運転状況につきましては、従来からですけれども当社のホームページですとか、それから伊方町の原子力広報センターで発電の電力でございますとか放射線の観測データ、こういったものをリアルタイムで公開してございます。今回のMOX燃料の炉心の安全性につきましても、今後ともこういった機会はもちろんですけれども、その他の機会も通しましてご説明していきたいというふうに考えてございます。
○高浜会長
はい。
よろしいでしょうか。他、ございませんでしょうか。
それでは、どうか四国電力におかれては、今ご意見出ました、今後とも安全運転とそれからデータの公開含めて積極的に努力をしていただくようにお願いをいたします。
(2)伊方発電所の耐震安全性向上に関する取組状況について
○高浜会長
それでは続きまして、伊方発電所の耐震安全性向上に関する取組状況についてでございます。
四国電力では、耐震設計審査指針の改訂への対応や、平成19年の新潟県中越沖地震での柏崎刈羽発電所の被災状況等を踏まえた対応など、伊方発電所の耐震安全性の向上に関して取り組まれているところですので、その取組状況について報告をいただきます。それでは、四国電力から説明をお願いします。
○四国電力
原子力部耐震設計グループの岡田と申します。よろしくお願いします。
資料4、伊方発電所の耐震安全性向上に関する取組状況についてを用いましてご説明したいと思います。着席させていただきます。
当社は、これまで伊方発電所の安全・安定運転のため、耐震安全性の向上や安心感の醸成にかかわる施策を計画が整ったものから順次実施しています。今後とも本方針を継続し、地震に関する最新の知見や事象を適切にフォローし、伊方発電所の耐震安全性に対する信頼性向上に積極的に努めてまいります。
以下に、取組状況についてご報告をいたします。
まず、機器・配管設備の耐震性向上の取組みでございますけども、平成18年の耐震設計審査指針の改訂に伴いまして、新耐震指針に照らした伊方発電所の耐震安全性評価を行いますとともに、耐震余裕の小さい設備につきましては自主的に耐震性向上工事を進めております。現在までに伊方3号機の耐震性向上工事は終了いたしまして、伊方1、2号機は引き続き実施しております。
また、新潟県中越沖地震を踏まえまして、地震時の消火関連設備の信頼性向上を目的に、屋外消火配管、主に埋設されているものでございますけれども、これの耐震補強、地上化を実施してございます。
2ページをご覧下さい。機器・配管設備の主要な耐震性工事のモデル図です。
上段が配管支持構造物の例でございます。黒に表しているところが配管でございまして、それを黄色の鉄製の支持構造物で支えている状況でございますが、工事後の青で記載しておりますところが、支持構造物の補強を追加したところでございます。右側が同じく配管でございますけども、青いところが、補強もしくは強度の強いものに交換してるものでございます。
中段左側でございますけども、ほう酸注入タンクの支持脚の例でございまして、工事前は支持脚がH鋼で4脚のものでございましたけども、これを工事後、赤く塗ってございますけども、スカートタイプの強度のあるものに変更してございます。それと、その右側が、プラント用蓄電池支持構造物でございまして、青く塗ってるものが蓄電池でございますが、それを鉄製の支持構造物が支えている状況でございますけども、工事後にありますように、赤いところの部材を強度のあるものに交換してございます。
下段につきましては屋外消火配管でございまして、左側の写真はもともと埋設しておったところ赤く点々が描いてございますが、これを地上化したものでございます。同様に右側はトレンチ内に移設したものでございます。
1ページ目戻っていただきます。土木建築設備の耐震性向上工事でございます。新潟県中越沖地震での被災状況を踏まえまして、基幹電源であります伊方発電所が大地震被災後にも長期の発電支障を起こさないよう、自主対策として原子力安全には直接関連しない土木建築設備につきましても、敷地内埋立地のボーリング調査によりまして地層構成、地盤の硬さ、締まり具合を確認するなどによりまして耐震性向上の必要性を洗い出しまして、耐震性向上工事を進めております。
3ページをご覧いただきたいと思います。同じく建築設備の建物関係の例でございますけれども、上段が消防車庫でございます。新潟県中越沖地震を踏まえまして、当社では自衛消防を強化してございます。その一環で耐震性のある車庫を新設いたしました。鉄骨造2階建でございまして、本年1月に竣工してございます。
その下が新事務所でございまして、同様に中越沖地震を踏まえまして、大地震直後でも初動活動が可能となるような免震構造の新事務所を、今、建設している途中でございます。鉄筋コンクリート7階建でございまして、2階部分には、原子力災害時に発電所での対応活動の拠点となります緊急時対策所を移設する予定としてございます。本年4月に着工いたしまして、来年12月の運用開始を予定してございます。
続きまして4ページをご覧下さい。土木関係の工事でございまして、上段が3号機の取水設備でございます。タービンを回した蒸気を冷やすための海水を取水する設備でございまして、左側の海の取水口から取りまして、管路を伝ってタービン建屋に運ぶというものでございますが、中ほどのS字型になっているところ、ここが護岸を兼ねました取水口ケーソンになってございます。このケーソンは地盤の上に捨石を敷きまして、その上に設置されてございます。海と逆側、ケーソンの背面でございますけども、そこも捨石がございます。これにつきましては、地震時にケーソンがずれないために、この背面の捨石のところをモルタルを注入いたしまして固化する工事を現在実施してございます。なお、その際に、モルタルが海のほうに流出しないように、流出遮蔽壁を構築してから工事を進めてございます。
その下が3号機の放水設備でございまして、同様の設備でございますけども、ここも護岸を兼ねました放水口ケーソンが地盤の上に捨石を置きまして、その上に設置されてございます。ここも同様に捨石の部分につきましてモルタル注入して固化する工事を行っております。それとあわせまして、護岸の背面側のちょっと少し上のとこでございますけども、軽量土に置換をする工事を行ってございます。
次、5ページでございますけども、荷揚岸壁でございます。荷揚岸壁につきましては、地震後に必要な物資の荷揚げを想定しますと、岸壁が使用可能である必要がございますので対策を行ってございます。岸壁のケーソンに滑動抵抗杭を施工するのと、それと先ほどと同様に、背面側にモルタルを注入して固化する工事を行ってございます。いずれも工事は平成24年度まで続く予定でございます。
1ページに戻っていただきます。最後に耐震安全性に関わります新知見の収集でございます。平成21年5月、国から耐震分野における新たな知見を自ら収集することや、自らの保安活動の一環として施設の耐震安全性向上に適切に反映することなどを求められております。
これに対しまして、当社では、中央構造線活断層帯の活動特性データの信頼性向上、地下構造や地盤増幅特性の精度向上、地震動評価の信頼性向上、波形合成法の高度化などに関わります調査・研究を、中長期的課題として従来から計画的に進めており、耐震安全性評価に関わる新知見の収集に努めてございます。
こうした状況の中で、地下構造や地盤増幅特性の精度向上に関わる調査研究のひとつとして、伊方発電所の深さ0.2km~2kmの地盤につきましては情報量が少ないことから、深部地盤での地震観測を行いまして、その観測結果を用いて深部地盤までの構造や増幅特性などの把握することを目的に、今般、深部地震計設置工事を実施するとしております。なお、この調査・研究につきましては、国における耐震安全性評価の審議の過程でも、専門家の先生方より将来的な課題として対応するよう要望されてございます。
最後の6ページをご覧いただきます。深部地震計の設置工事の概要を記載してございまして、上の図1に工事の位置図を記載してございます。左側に発電所の敷地図がございますが、その左のほうに赤く四角い小さな枠がございますが、ここが荷揚岸壁付近でございまして、ここをちょっと右側にクローズアップしてございますけれども、赤い丸の4カ所にそれぞれ地震計を設置する計画でございます。
図2左下でございますけども、地震計の設置模式図でございまして、赤い4つが今回新たに設置する地震計でございまして、一番深いもので2,000m、次が500m、160m、5mというものでございます。なお、青いものが現在の既に設置されてる地震計でございまして、新しい地震計設置後は、これらをあわせまして観測をする予定でございます。
右の図3は、2,000mのボーリングを行うときの櫓の概要でございまして、高さ45mの櫓を設置予定としてございます。
工期は、本年9月から24年3月までの予定でございます。
ご説明、以上でございます。
○高浜会長
ありがとうございました。
ただいまの説明につきましてご意見、ご質問をお願いします。
はい、どうぞ。
○山本委員
深部地震計の話でございますけれども、なかなか大変な工事のような印象をお見受けいたしますけれども、単にボーリングをして地層構成を調べる以上に、さらにこれで新たに加わる知見があるというふうに捉えてよろしいでしょうか。それは現実に地震やなんかに対する耐震性の評価にある程度直結していくデータが得られるというふうに認識してよろしいんでしょうか。
○高浜会長
はい。お願いします。
○四国電力
この辺の地盤につきましては、2,000m近い深いところにつきましては、現在文献等のデータに基づいて当社は評価を行ってございます。今回、ここにつきましてボーリングを行いまして実際に地震計を設置して、それで地震のデータを取るわけですので、そのデータを用いますとより精度のいい評価が可能になると考えてございまして、伊方発電所の耐震安全性評価の向上に繋がるものと考えてございます。
○高浜会長
よろしいでしょか。
○山本委員
はい。
○高浜会長
他にございませんか。はい、どうぞ。
○渡部委員
今回の伊方原発の耐震安全性向上のための取組みということですね、詳しく説明していただきまして十分理解できたんですけれども、やはり今後、それ以上に既存の設備等の点検等を充実していただきまして、より安全性を高めていただけるようにしていただければと思いますので、これを四国電力にお願いしたいと思います。
○高浜会長
はい。
はい、どうぞ。
○四国電力
原子力部長の玉川でございます。私のほうからご回答いたします。
ご理解いただきましてどうもありがとうございました。当社といたしましては、こういった取組みを今後とも継続いたしまして、伊方発電所の耐震安全性に関する信頼性の向上にますます努めてまいりたいと思いますので、今後ともどうぞ引き続きご指導のほどよろしくお願いいたします。
以上でございます。
○高浜会長
はい。その他、ございませんか。
はい、どうぞ。
○森委員
森ですが、今ご説明いただきました耐震性向上工事、設備、それから土木、どれも実際に耐震性を向上させる工事だとよく理解できました。技術部会でも主旨をお聞きはしましたが、特に周りの土木関係のものというのは、安全性はもちろんのこと安心を高めるという意味でももともと耐震性が比較的高いものをさらに高めるというようなことで、
大変評価できるというふうに思います。
深部地震計につきましても、これ2,000mまでボーリングを行ってそこに地震計を付けるというのは、我が国でも極めて数の少ないものでありまして、まさに国家プロジェクト級というふうに個人的には思っています。ですから、ボーリングによって地質はもちろん具体的に目で見て分かるのが2,000mまで分かるということでありますし、それから地震観測を行ってそのデータを分析することによって得られる知見というのは、間違いなく前回やってきた耐震性の評価の方法論だとか、あるいはモデルだとかいったようなことを検証する上で、極めて重要な役割を果たすと思います。そういう意味からも、先ほど技術部会で得られた成果は、学会等を通じて報告なさっていくというようなご説明であったわけなんですけれども、ぜひ学会での発表を頻繁にしていただいて、その結果をまたこういう場でもご説明いただいて、耐震性評価を行ってきたその方法論の妥当性をご報告いただくことによって信頼性とともに信頼感を高めていただけるように努力していただけたらと希望いたします。
○高浜会長
はい。ありがとうございました。
今のことについては。
○四国電力
はい。そういうふうに努力いたします。よろしくお願いいたします。
○高浜会長
はい。
その他、何かございましょうか。
それでは、どうか四国電力におかれては大変努力されているということは、今、森先生のお話からもよく理解ができました。どうか今後とも県民の安心の情勢のために積極的に耐震安全性の向上の取組みを進めていただくということと、県民への分かりやすい説明、それと今、学会のお話もございましたが、情報発信に努めていただくように要請をさせていただきます。よろしくお願いをします。
(3)平成21年度伊方発電所異常時通報連絡状況について
○高浜会長
それでは引き続いて、平成21年度の伊方発電所異常時通報連絡状況について報告をさせていただきます。
まず、事務局から報告願います。
○事務局
それでは、資料5-1に基づきまして、平成21年度伊方発電所の異常時通報連絡の状況につきましてご説明申し上げます。着座してご説明させていただきます。
資料5-1、A4の1枚紙でございますけども、安全協定に基づきまして四国電力から本県にございました平成21年度の通報連絡件数につきましては、47件でございました。このうち、国への報告対象となったものにつきましては、この表にございますNo.2、それから40番、それから41番の3件でございまして、この3件とも作業員の負傷によります労働安全衛生法に基づく労働基準監督署への報告ということでございます。なお、原子力発電所の安全性にかかります原子炉等規制法などに基づきます国への報告はございませんでした。
県の公表区分別に見ますと、ただちに公表することといたしてございますA区分。こちらが9件。通報連絡をいただいてから48時間以内に公表をするとしてございますB区分が8件。それから、翌月にまとめて公表させていただいておりますC区分。こちらが30件いう内訳でございました。
A区分9件のうち、No.26の復水器への海水混入につきましては、復水器ホットウェルの伝導率指示に有意な上昇が見られたという連絡があったことから、重要な計器の指示値に有意な変化があったといたしまして、第一報では県の区分Bとして発表しておりましたが、その後、調査を行うために予防保全の観点から原子炉の出力を約95%まで下げるという連絡がございましたことから、安全協定第11条第2項4号の原子炉施設の出力抑制に該当し、公表区分Aとなった事象でございます。
また、39番でございますけども、制御棒位置指示装置の異常。46番、充てんポンプのミニマムフロ弁の異常につきましては、結果的に国への報告対象事象には該当しませんでしたが、国がその判断に時間を要したということから、県では公表区分Aとして即時公表した事案でございます。
その他の6件につきましては、作業員の負傷等によりまして救急車で搬送いたしました作業員の救急搬送や、労働安全衛生法に基づく報告対象となった作業員の負傷となってございます。
次に、異常の種類別で申し上げますと、資料5-1の裏側の参考のページでございますけども、上から2段目の表でございますが、設備の故障が30件、人の負傷等が10件、送電線への落雷によります系統ショックが6件、その他が1件という状況でございました。なお、通報のございました設備異常につきましては、それぞれ原因を調査いたしまして同様の事象が起こらないよう再発防止策を徹底するよう四国電力を指導してございます。
以上、簡単ではございますが、平成21年度の異常通報連絡状況についてご説明を終わります。
○高浜会長
はい。それでは、引き続いて四国電力のほうから異常の原因、対策などについて報告を願います。
○四国電力
はい。伊方発電所安全技術グループの尾形でございます。
それでは、お手元の資料5-2に基づきまして、平成21年度の伊方発電所異常通報連絡事象につきましてご説明をさせていただきます。座らせていただきます。
まず、1番目の通報連絡事象の分類と、2番目の法律対象事象につきましては、先ほど事務局よりご説明がありましたので省略をさせていただきます。
3番目。原因と対策の分類でございますが、通報連絡件数、先ほど47件ございましたが、これにつきまして自然現象に起因するもの等を除く設備の不具合29件につきましては、一つ一つ原因を調査いたしまして、必要な対策や、類似事象の発生を防止するための対策並びに当社社員や作業員の教育を実施して、事象の低減に努めてございます。詳細につきましては、後ろの添付資料-2が5枚ございますが、これにまとめてございます。なお、括弧の中にございます30件のうち原因調査中の1件というのは、先ほど事務局からご説明いただきました資料の36番、岸壁クレーン軸受部からの油漏れという事象でございまして、これにつきましては部品を1から工場で製作して取替えて原因調査するということで、ちょっと時間がかかってございましたが、今、工場のほうに部品を送りまして原因調査をしているところでございます。
それでは引き続きまして、そのページ1番下、(1)原因でございますが、設備の不具合29件を原因別に分類した結果を次ページの表にお示ししてございます。
表-2でございますが、原因別の分類ということで、原因を設計関係、製作関係、施工関係、保守管理関係、偶発的事象、人的要因ということで6つに分けましてそれぞれ件数をお示ししてございます。右側の通報連絡の実績No.は、先ほどの表にある番号でございます。
続きまして、(2)対策でございますが、不具合箇所につきまして取替、補修を実施することに加えまして、各事象の原因調査に基づく対策といたしまして、
・設計、製作に起因するものは、同一設計・製作を行った設備について、改良、改造を実施する。
・施工関係に起因するものは、同一施工要領を適用している設備について、作業要領等の見直しを行う。
・保守管理関係に起因するものは、類似事象が発生する可能性のある設備について、必要に応じて保守管理の見直しを行う。
・偶発的事象については、必要に応じて予備品を常備する。
ということを基本にしてございます。
ただし、同様の事象が発生いたしましても発電所の運転に支障をあたえず、放射線被ばく防護に関係しない設備のうち、
・設備の設計裕度があるもの。
・パッキンの取替等で簡易に補修が可能なもの。
につきましては、当該部位補修後の同様事象の状況に応じまして、設備改善とか計画的取替など、長期的な検討を行うこととしてございます。
表-3に対策別の分類ということで、対策といたしまして先ほどご説明した取替、補修、改良、改造など7つの項目に対する件数、また、それぞれの通報連絡の実績No.をお示ししてございます。
また、平成21年度は、先ほどございましたが、作業員の怪我等が多く発生したということもございましたので、伊方発電所ではいろいろな機会を捉えまして、所長から関係者に、労働災害を発生させないように作業安全に万全を期すように周知徹底を図っているところでございます。
それでは続きまして、次のページ(参考)でございますが、平成18年度から平成20年度にかけまして発生いたしました伊方発電所1、2号機湿分分離加熱器内部品溶接部の割れに対しまして、不具合に対する対策はその都度実施してまいりましたが、長期的な健全性に万全を図る観点から、全台取替えることとしてございます。
参考資料として一番後ろについてございますので、お手数ですがめくっていただいたらと思います。
伊方発電所第1、2号機 湿分分離加熱器の取替についてということでございます。伊方発電所1、2号機湿分分離加熱器、それぞれ1、2号4台ずつございますが、合計8台を全て取替えることにしてございまして、その概要につきましてご説明させていただきます。
取替理由でございますが、湿分分離加熱器は、高圧タービンで使用されました蒸気の湿分を分離いたしまして加熱した後に、低圧タービンへ蒸気を供給する熱交換器でございます。
伊方発電所1、2号機の湿分分離加熱器につきましては、平成17年度に取替えを行ってございますが、平成18年度から20年度にかけまして、内部品溶接部に割れが発生いたしました。
不具合に対する対策につきましては、その都度実施いたしましてその後不具合は発生してございませんが、長期的な健全性に万全を図る観点から、2号機については現在実施中の第22回定検で、また1号機については平成23年度の第28回定検時に、全台取替えることとしてございます。
図-1に湿分分離加熱器の構造図がございますが、左側の横に切った図面を見ていただきますと、黄色の右のほうが高圧タービンより黄色い線、これが蒸気が入ってまいりましてその黄色の線が上に向いてございますが、その黒いところがこの蒸気の湿分を取るところで、上にまいりまして、それが温められましてまとまりまして低圧タービンにいくというような装置でございます。
下にまいりまして、2、主な改善点でございますが、内部品の溶接部の割れを防止するため、溶け込み不良部が発生しない溶接部の形状を採用するとともに、溶接部の脚長増加や板厚増加を実施いたしましたということで、この図-2をご覧いただいたらと思います。左側が既存の溶接部ということで、部材を溶接してございますが溶接が十分溶け込んでいないというところがございました。今回の製作分につきましては、まず、この板厚を6mmから8mmにしております。また、溶接部をご覧いただきましたら、しっかりと溶接が付いてると思いますが、図に示してございます脚長と読んでございますが、これを6mmから8mmに長くしてございます。それと、完全に溶け込むような溶接方法を採用してございます。
最後のページでございますが、
・狭隘部、狭い部位のことですが、その部位については、事前に、実機と同じ大きさの模型を用いて溶接を行い、溶接部の形状や溶接姿勢等について溶接施工の健全性を確認したうえで、実機の溶接を行うことにより、溶接不良の防止を図りました。
・溶接部の健全性をより確実なものとするため、全ての溶接部について、検査を実施し記録を作成保管することとし、その状況を当社社員が確認することとしました。
・品質管理に万全を期すため、当社社員が工場に駐在し、製作現場に立ち会うこととしました。
3.スケジュールでございますが、平成21年度から工場製作を開始してございますが、表-1にございますような計画で現在取替えを行ってございまして、2号機につきましてはまさしく今開始してございます22回定期検査で実施しているところでございます。
最後に、4番目でございますが、許認可関連ということで、
・耐圧部の溶接部については、電気事業法に基づき、溶接事業者検査を実施しています。
・現在までに、原子力安全基盤機構(JNES)による溶接安全管理審査を30回以上審査し、問題のないことを確認しました。
以上でございます。
○高浜会長
はい。ありがとうございました。
ただいまの報告につきまして質問などございましょうか。どうぞ。
○渡邉委員
九大の渡邉ですけども、先ほど報告のありました湿分分離加熱器の交換、取替えに関してですけども、これは先ほどにも報告がありましたように溶け込み不良が原因だったんですけども、具体的には設計図面が現場に伝わってなかったということと、もう一つは納入段階でそれがチェックできなかったということの、恐らく2つが重なった原因ということだったと考えてます。今回は、そういうふうな事象が本当にきちんとチェック体制ができてるのかということ。先ほど現場に立ち会うということなんですけども、それで本当に十分なのかということと、それと原発の機器の中には非常にたくさんの溶接箇所があるわけでして、それを全部社員が立ち会うことはたぶん不可能だと思います。そういうものも含めて溶接に対しての取組み状況というのをお聞きしたいと考えてます。
○四国電力
はい。答えさせていただきます。
先ほど、先生からのご質問でございますけれども、今回は、溶接の溶け込み不良ということが原因で起こってございます。ということで、先生ご指摘の通り、設計が現場に反映されていないことが原因でございましたので、図-2の例えば脚長の増加したところとか、板厚が例えば6mmから8mmになっているとか、そういったようなところが本当に図面にきちんと反映されているのかどうかというところをまずは十分確認してございます。
それと、現地で施工したときに、この湿分分離加熱器自体は直径が3m、長さが大体13mで、ものすごく大きいものですが、その中の部品を溶接するところは非常に狭く、溶接施工性が非常に悪いところでございます。そういうところにつきましては実機を模擬したものを作りまして、実際に溶接して本当に溶接部分が健全かどうか確認しております。
実際にメーカーが溶接部をどう確認しているのかということにつきましても、当社の社員が工場に駐在いたしまして製作メーカーが実施する検査を確認いたしまして、先ほど図面にきちんと反映されているかどうか確認しているということをご説明しましたが、その図面通りきちんと製作されているのか、検査がきちんとやられているのかどうかということも確認をしているところでございます。
○高浜会長
よろしいですか。
○渡邉委員
はい。
○高浜会長
他に、ございませんか。はい、ないようです。はい、どうぞ。
○森委員
この異常時通報連絡状況ということに直接関係しているわけではないんですけどよろしいでしょうか。
○高浜会長
はい。
○森委員
この資料5-2の表の中で、平成21年度は地震感知というのが0ということでないんですけれども、大きく揺れた場合には確か何年だったか忘れましたけど地震なんてのもありまして、お聞きしたいのは、これまで地震の揺れがあった場合に、日頃から揺れの情報に関して発信していかれてはどうかというようなことを意見としてご提案したことがあったんですけれども、そのことについて検討していただくというようなことだったんですが、そのことについてどういう検討状況になってるかというのが進んでなければ進んでないでもかまわないんですが、その辺りをお聞かせ願えればというふうに思ったんですが。どの分野のところで発言していいか分からなかったので申し上げました。
○高浜会長
よろしいですか。
○四国電力
伊方発電所ではいろんな箇所に地震計を設置しておりまして、その地震計のデータというのは、ある規模の地震が起こったときには自動的にストアされるようになっております。そのストアされたデータをフーリエ解析をしてスペクトル評価をやると。データはずっと蓄積しております。そして、その報告ですけれども、小さいものはいっぱいありますからあまりしてませんが、大きい値が出たときはスペクトル評価などを行い、こういうのがありましたということで学会等でオープンにしていくという形をとっておりますし、ぜひ、そのときのデータが欲しいという場合にはそれを提示するという形にはしておりますので、遠慮なく言っていただければと思います。
○森委員
ありがとうございました。私が申し上げたかった主旨は、耐震のことが話題になったり、あるいはこの委員会とはちょっと関係ありませんが、何かしら地震があるとマスコミを代表としてそのときだけ瞬間風速のように意識がぎゅっと高くなってまた低くなるというようなことを繰り返しながら、それほど理解が一般的には進まないんですが、普段から少し情報に触れておきますとその意識も深くなりますし、意識が高くなると不安感というのもあまり起こってこないというのがいわゆる安心の原理だと思いましたので、従ってそういうものを比較的安全性に直接かかわるっていうものでなくても公表といいますかしていただくというようなことが重要だと思って以前からご提案いたしまして、個別のデータがどうのこうのという意味ではなかったんですが、すみませんでした。
○四国電力
今までもずっとやってますけれども、岩盤で2ガル以上の地震を感知したとき、それは既に県のほうに報告して公表しております。ということで、今のはこのぐらいの地震でしたよというのは1号、2号、3号、それぞれの地震計のデータを公表しております。大きいのが出れば当然そういうデータの波そのものを記録しておりますので言っていただければと思いますけども、そういうものはその都度公表しております。
○高浜会長
はい。そういうことがここのメンバーにはよく分かるようなことはまた考えていただきたいなと思うんです。それよろしいですか。もう公表はされてるわけ。
○四国電力
はい。
○高浜会長
先生、そういう範囲ではちょっと物足りないということなんですか。
○森委員
はい。そうです。年に1、2回しか開かれないものですから、いつの会だったかは覚えてはいないんですけれども、そのときにご提案した内容は、意図されることは分かったので検討しますというようなご回答があったんですけれども、具体的なアクションというのが少しその面についてだけは見えませんでしたので、それでお聞きしたという次第です。
○高浜会長
どんなですか。引き続いて検討中ですか。
○四国電力
ご質問の意図がよく分からないんですけども、地震が起こったときに2ガル以上だったら必ず何ガル、1、2号で何ガルでしたというのは県のほうには、常に県庁のほうには連絡しております。それはプレスですぐに公表されてると思います。
○森委員
分かりました。じゃあ、少しだけ。2、3分時間とっていいですか。
耐震安全性のときに私が発言したときの主旨っていうのは、安全性というと何かというとやっぱり建物だとか、あるいはそこに収められている容器だとか設備だとかそういったものの安全性ということが問題になるのであって、そのときにどんな応答をしたのか。例えば、具体的な数字は私自身は忘れましたけども、例えば設計の値は何百何十何ガルですっていう1ガルまで細かい話をしているわけですね。で、ものの応答は地震動、つまり揺れが入力として入ってくるんですが応答として出力される。入力と応答の関係はひびさえ入らなければいつも同じわけなので、言ってみれば普段からそういうものを見ていると「ああ、何がきても安全だな」とか、あるいは発表されるのはごく一部の揺れがいくらだったというようなことであって、誰もそこから類推することができないわけですけれども、そういうことを類推してもなおかつ安全だというような安全に関する合理的な理解ができるようになれば、科学的な合理性を持たなく心配をあおるような意見に対して頑健になれるといった意味で、そういう意味でそのときはご提案申し上げたらおっしゃる通りだというようなことがあったものですから、そういう文脈の中でちょっと忘れないうちに議題もわりとスムーズに進んでいるような中で、ご質問したという次第です。
○高浜会長
分かりました。以前にもお話のあった事項を改めてご提案いただいたということで、またこの後、今後、具体的にどうしていくか協議をさせていただきたい、相談させていただきたいと思いますので、ここのところは一応引き取らせていただいてよろしいですか。
○四国電力
ちょっとすみません。
○高浜会長
はい。
○四国電力
今、数ガルの話でしたけども、実際設計は何百ガルというオーダーで設計しております。ある程度大きい地震がきた、何十ガルという地震がきたときは、それは全部データを取っておりますので、そのときは我々も建物の評価を行います。それは公表できます。いかんせんそういう地震はここ十年ぐらい来ていませんので、来ればそういうデータを我々も見ますし、それをお知らせするということは可能だと思います。体制はできていますので、あとは地震が来るのを待つのみということでございますので、ご理解いただければと思います。
○高浜会長
はい。前向きの姿勢でやっていただけるものと思います。
他に。はい、どうぞ。
○辻本委員
時間ないのにすみません。
この異常時の通報連絡のところの負傷がものすごく多いのでございますが、この後の細かいところにもうちょっと説明があるのかと思うたら、僕ちょっと細かい字が読めないので探しても分からないんですが、負傷、負傷とたくさん書かれましても他の事項は非常に丁寧に何か漏れたり漏出したりと書いてあるのですが、負傷のところだけは作業員の負傷とか警備員の負傷。負傷だけなのでございますが、できたらもう少し丁寧に書いていただいたほうが。負傷したらこう書きますと、原子力発電所は非常に危険なところであって怪我は多いとこだなという印象を与えるのではないかと思っています。だから、負傷のところもう少し何か丁寧に書けないものかなと思いました。
○高浜会長
程度とか範囲とかいうことですか。
○辻本委員
はい。それでなくても、原子力発電所の中はブラックボックスで、中で何が起こっているか分からないという人もおります。それで、こういうのが負傷、負傷、負傷と出てきますと、非常に危険な怖い原子力発電所のとこだなという印象を与えてしまうんじゃないかとちょっと考えましたので、もうちょっと丁寧に負傷が書けないものかなと思いました。
○事務局
県のほうに通報ございまして、異常事象この公表につきましてはご指摘を踏まえまして負傷等につきましてもなるべく丁寧な発表なりを今後心がけてまいります。また、こういった今回ご用意させていただいた資料等につきましてもご指摘を踏まえまして改善してまいりたいというふうに思っております。
○高浜会長
よろしいでしょうか。
他、よろしいでしょうか。
それでは、今の報告事項、伊方発電所からの異常時通報連絡でございますが、何といっても件数が、発電所全体の保守管理の1つの目安になるものです。どうか四国電力におかれては、これから低減ができるようにハード・ソフト両面の未然防止、再発防止対策の徹底をお願いをいたします。
それから、質問もございました湿分分離加熱器取替えの説明。これについても説明いただきました。今後とも機器の調達にあたっては、品質管理に万全を期していただくようにお願いをいたします。
(4)原子力センターの整備状況について
○高浜会長
それでは、最後の報告事項になります。
県が八幡浜市保内町に建設をしております原子力センターの整備状況についてでございます。建設工事は、ほぼ終了しまして来月に開所、10月に開所を控えているところであります。それでは、事務局から説明を願います。
○事務局
はい。それでは、事務局より委員会資料6の愛媛県原子力センターの整備状況についてという資料に基づきまして、ご説明申し上げます。着座させていただきます。
まず、あらためまして施設の概要につきましてご説明申し上げます。県では、伊方原発周辺住民の安全・安心と地域の環境を守るため、環境放射線の常時監視、環境試料の放射能調査、発電所への立入指導等を実施してきたところでございますが、各業務を担当してきてございます衛生環境研究所環境調査課、これは松山市内にございます。こちらと八幡浜支局環境保全課原子力安全室、これは八幡浜市内でございますけども、こちらの両機関を統合いたしまして地元に安全監視と緊急時対策の拠点となります施設を新たに設置するということで、迅速かつ的確な対応を図るということで、今回センターを整備することとしてございます。
この資料の4ページ目に、地図をお示ししてございますけども、建設いたしますのは八幡浜市保内町宮内でございます。こちらに敷地面積約2,600m2の土地を購入いたしまして整備してございます。
資料5ページでございますが、こちらにちょっと細かい図で恐縮でございますけども、センターの概要図をお載せしてございますが、鉄筋コンクリート2階建、延床面積が約1,700m2。設計のポイントといたしましては、安全監視業務の機能性の確保対策、それから緊急時防災対策、建築基準法の1.5倍以上の耐震性など。それから環境周辺配慮対策、温暖化対策設備の導入といったことにつきましてポイントといたしまして設計をいたしてございます。
資料の6ページ目に1階部分、2階部分、それぞれに設置いたします各部屋の機能でございますとか、それらの用途につきましてお載せしてございます。
そして、1ページ目でございますけども、この施設の整備の状況でございますが、今年の8月末現在、先月末現在で、本体の建設工事は終了いたしまして、現在、機器の移設作業等に向けた準備等を行っているところでございます。本体建設工事、建築関係、電気関係、衛生設備、空調関係等が完成してございまして、3ページ目に9月1日現在でございますけども、外観の写真をお載せしてます。
センターの組織、業務でございますけれども、先ほどの2つの機関に在籍しております、原子力安全の知識・経験が豊富な職員を中心にいたしまして、所長以下8人を配置することとしてございます。
放射線監視テレメーターシステムによります環境放射線の常時監視。
環境試料中に含まれます放射性物質の調査・分析。
伊方原子力発電所への立入調査によります安全確認・指導。
緊急時におけます放射線モニタリングの実施。
放射性物質の分析方法に関する調査・研究。
といったことを主な業務としてございます。
そして、センター設置にかかります費用、事業費につきましては、全額、文部科学省の放射線監視等交付金を充当して、総額約9億5千万円ということでございます。
今後の予定でございますが、この施設は、昨年11月20日起工式をとり行いまして、着工いたしまして、8月末に本体が完成したところでございますが、現在、機器等の移設、準備等を行い、10月上旬、センターを開所させていただきまして業務を開始することとしてございます。
以上でございます。
○高浜会長
はい。このことについてご意見、ご質問ございましょうか。
どうぞ。
○岡崎委員
すみません。このセンターについては地元の市民も原子力の関係の監視いうか、何ができるんやろうなという感じで見ておりますので、何か10月の上旬にセンターが開所いうことであれば、あと見学とかそういうものも受け入れていただいて、それから先ほどから一番市民が気になっとる地震とかそういうときにどうなるのとか、それから先ほどもありましたように怪我をしたとか、緊急のときとか、まあ伊方はひびがたくさん入ったとかそういうのは気にはしてるんですけど、こういうところで先生方から安全、私も地震は本当に難しい言葉で言われると市民は全然ちょっと分かりにくいんですけど、時に丁寧に教えていただいて、「ああ、このくらい頑丈にしてもらってるんやな」という何回もかかって納得するんですよ。ですから、ここの中で用途いうかいろいろ専門的な方が配置されるようなので、いろんな部分でそういう説明をここに行って受けてまた広報いうたらおかしいんですけど、全てオープンにしていろんな今現在はこうなっとってこういうことをしよるというようなのを細かいかもしれないけれど情報をなるべく住んどる人たちに知らせていただけたら、より安心してしてもらってるんだなというのが分かりますので、ぜひそういうふうに公開したり、そういう場を作っていただいたらなと思いますのでよろしくお願いします。
○高浜会長
はい、事務局。
○事務局
原子力センターにつきましては、環境放射線放射能等の監視や調査等を通じまして県民の皆さんの安全・安心の確保に資することを目的としてございます。そういった観点からもいただきましたご指摘もございます。こういった得られました結果だけではなくて、センターの活動内容等につきましても広く知っていただくことが非常に重要だと思っております。
センターそのものにつきましても、可能な範囲で広く公開をしていきたいというふうに考えてございます。現在のところ、まずは伊方の原子力広報センターがございますけども、こちらが毎年実施してございます施設見学会、住民の皆さん対象に毎年実施させていただいておりますけども、この施設見学会につきまして当センターにつきましてもそのコースに組み入れるような形で今予定をしてございます。
また、このほかの施策につきましては今後検討をさせていただければと思います。
また、センターにおいて得られましたデータでございますとか成果につきましては、ホームページなどを通じまして積極的に公開していきたいというふうに思ってございます。
○高浜会長
よろしいでしょうか。
他、何かございましょうか。
ないようでしたら、以上で本日の審議報告事項は全て終了をいたしました。
4 閉会
○高浜会長
今日、何点か委員の先生方から、委員の皆さんからお話がありました。県民の皆さんの安心の醸成のために丁寧な説明、情報の開示、それが非常に重要であるというご意見が多かったように思います。これまでも努力をしていただいてはきております。四国電力には尚一層その点よろしくお願いをいたしたいと思いますし、私ども県においてもこの点は十分留意をしてまいりたいと思っておりますのでよろしくお願いをします。
委員の皆様には、長時間にわたって熱心なご審議どうもありがとうございました。
伊方原子力発電所 環境安全管理委員会 次第
日時 平成22年9月10日(金曜日) 13時30分~
場所 愛媛県庁第一別館11階 会議室
1 開会
2 議題
(1) 平成21年度伊方原子力発電所周辺環境放射線等調査結果について
(2) 平成21年度伊方原子力発電所温排水影響調査結果について
3 報告事項
(1) 伊方3号機プルサーマルの運転状況について
(2) 伊方発電所の耐震安全性向上に関する取組状況について
(3) 平成21年度伊方発電所異常時通報連絡状況について
(4) 原子力センターの整備状況について
4 閉会