【質問者16】
松山から来ました質問者16と申します。
国の方にお尋ねいたしたいのですが、先程原発の事故というふうなことが話題になっていたかと思います。すでにアメリカのスリーマイル島とかチェルノブイリとか、いろいろ今まで事故がございました。それの原因というのは信じられないような人為的なミスというふうな記憶をしております。そこでプルサーマルに慎重なお方というのは、万が一事故になった場合に大変な被害になるとよく言われておりますが、国の審査ではどのような事故を想定して評価をしていただいたのか。そういうふうなことを質問したいと思います。
【コーディネーター(中村)】
はい。ありがとうございました。こちらの方は保安院の方からお答えいただきしょう。佐藤審議官お願いいたします。
【佐藤審議官】
まず国はどのような事故を想定して審査をしたのかということでございます。これは事故というのはいろいろな対応がございます。当然われわれ設計上審査で見ている事故というのもございます。それから審査では見る必要がないとわれわれが判断している事故もございます。その両方について簡単に説明させていただきたいと思います。
まず審査で見ている事故というのはそれぞれ原子炉の熱の除去の観点だとか、それから放射性物質が外へ出ていった際にどういった影響が出てくるかとかいったようなことでいくつかの事故を想定します。代表的な事故というのは原子炉冷却材喪失事故と言いまして、原子炉の一番大きな配管が瞬時に破断するといったときに、安全上設置してあります非常用炉心冷却系が作動して原子炉が冷却できるかどうかということを確認いたします。その際周辺の被ばくがどの程度のレベルに収まるかどうか。こういうことを判断します。今回プルサーマルの審査におきましてはさまざまな事故を想定した上で評価を行いましたけれども、ウラン燃料で行った評価と基本的には変わるものではないという結論が得られてございます。これが審査で見ている事故でございます。
当然、ある前提の元に審査をするわけでございますから、その前提条件を変えていけばどんどん大きな事故も起きてくる可能性としてはございます。われわれ、審査では最も影響の大きい機器の故障を仮定した解析を行うとかいったようなことをやってございますが、安全上設置してある機器が、たとえばいくつも壊れてしまう。そういうことも可能性としてはないわけではございません。ただそこまでは非常に確率の低い事故であるということで、われわれは審査の中では見てございません。
しかし、見てないからすぐ問題なのかということではございません。当然、そういったようなことも起こることを考えながら、炉心が溶けないかどうか。そういったようなことについての対策というのも別途とらせてございます。これをシビアアクシデントに対するアクシデントマネージメント言っているものでございますが、そういったような対策も講ずることによって原子炉の炉心が壊れるような事故というのは非常に確率的に小さくなっているということを申し添えたいと思います。
従いまして想定外の事故というけれども、想定外の事故がないわけではないですけれども、その想定外の事故を起こす確率を十分低くしているというのが今の設計の考え方でございます。
【コーディネーター(中村)】
ありがとうございました。時間の方が過ぎてまいりましたので、おそらくこれがいただく最後のご質問になろうかと思いますが、Dブロックの方。
はい。カメラの横のピンクのシャツをお召しの男性の方、お願いいたします。
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